DeNAが若い桑原と関根を重用する意図 『確実な2番打者』の育成も視野に?
横浜DeNAベイスターズの外野3枠のうち、2枠は筒香嘉智、梶谷隆幸で決まり。残り1枠を巡る争いになる。これまでオープン戦で中畑清監督は実績ある選手ではなく、若い伸び盛りの二人の選手を起用している。そこに込められた意図とはなんだろうか?
2015/03/17
ベースボールチャンネル編集部
成長株の筆頭は桑原、将来性豊かな関根
横浜DeNAベイスターズが本番モードに入った。3月15日に行われた阪神タイガースとのオープン戦で他のセリーグ球団に先駆けてDH制を採用せず、ピッチャーを打席に立たせている。
シーズンを想定したこの一戦で、センターで先発したのは4年目の桑原将志だった。
ベイスターズの外野争いは熾烈だ。両翼が筒香嘉智、梶谷隆幸でほぼ固定されることは間違いなく、残るはセンター一枠のみ。
桑原はキャンプの紅白戦からオープン戦にかけセンターで起用され、主に2番を打ち、オープン戦での打率は2割台前半ながら、ハマスタ初陣となった3月4日の西武戦では2安打を放ち、中畑清監督は「打席での粘りは評価できる」とコメントを出している。
ベイスターズのセンター候補は他にも故障から復調しすでにイースタンリーグの試合に出場している荒波翔、キャンプから一軍に帯同している松本啓二朗、ベテランの下園辰哉や多村仁志、あるいは昨年グリエル加入により一時的に外野へコンバートされた石川雄洋などがいるが、キャンプから桑原とともにコンスタントにセンターで起用されてきたのが2年目の関根大気である。
ベイスターズファンでなければ関根はピンとこない名前かもしれない。ルーキーイヤーだった昨年の一軍出場は終盤の3試合のみだったので無理もない。
しかし関係者の間では関根の評価は高く、50mを5秒台で走る脚力と強肩の持ち主であり、また類まれなミート力を持つ野球センスに溢れた選手だ。
今年のキャンプでも守備練習では軽快な動きを見せ、また打撃でも逆方向への力強い打球を連発していた。中畑監督は「若いのにオトナで真面目な選手。オーラがある。チームの顔になる雰囲気がある」と、その将来性を認めている。
昨オフには共通の関係者を通じ、メジャーリーガーの青木宣親との自主トレを実現させ、攻守にわたって指導を受けた。関根は「自分の足りない部分がわかりましたし、収穫は非常に多かった」と今シーズンに向け手応えを感じている。
オープン戦では打率1割台前半と苦戦しているものの、打席に入れば相手投手に球数を投げさせる、いやらしさを見せ、3月7日の日本ハム戦では同点の9回2死、一、二塁の場面で決勝打を放ちチームの勝利に貢献している。