ドラフトも苦戦の巨人、12球団最多指名でチーム再構築なるか? その成果を読む【死亡遊戯コラム】
プロ野球のドラフト会議が26日、東京都内で開かれた。読売ジャイアンツは12球団最多となる16人(育成8人を含む)を指名した。今季11年ぶりのBクラスに沈んだ巨人。ドラフト会議ではチームの雰囲気を変える指名ができたのだろうか。
2017/10/27
連動性が見られない近年の巨人ドラフト戦略
4位北村拓己(亜大)、5位田中俊太(日立製作所)、6位若林晃弘(JX-ENEOS)と社会人・大学の内野手を指名。これは正二塁手不在と、来年12月で30歳になる不動のショートストップ坂本勇人のバックアップ役を務められる人材を狙ったと予想される。
ただ、昨季のドラ1吉川尚輝を指名した時も全く同じことが言われていた。さらに今季最終戦の神宮球場でプロ初の満塁弾を放った2年目の山本泰寛も二塁が主戦場だ。ファームには左打ちの大型内野手と期待されていた94年生まれの辻東倫もいる。(キャンプでは外野手の重信慎之介や立岡宗一郎の二塁転向なんてこともあった)
いわば同世代同タイプの二塁・遊撃手が大量に在籍することになる。正直、チーム編成として疑問だ。
誤解を恐れず書けば、近年の巨人がドラフト下手と言われる最大の要因は「指名の連動性のなさ」だと思う。1年ごとにリセット、流れもストーリー性も切れてしまっている。
「3年前のあの指名は何だったんだろう?」とファンに考えさせる、長期的なビジョンのなさと言っても過言でもない。
同世代同タイプの指名。これを激しい競争と見るのか、ビジョンなき行き当たりばったりの数撃ちゃ当たるドラフト戦略と見るのかは意見の分かれるところだろう。