近年は稀となった入団拒否。過去にドラフト1位指名も入団を拒んだ選手たちは?
2017/10/30
江川は2度の1位指名拒否からプロ入りへ
過去に27件あったドラフト1位の入団拒否の中でも、江川卓投手はNPB史上唯一となる2度の1位指名拒否を経験している。阪神との契約直後に巨人のエースであった小林繁投手とのトレードで巨人入りを果たしたが「空白の一日」と呼ばれる一連の騒ぎは、29年経った現在でも語り継がれるほどだ。
また、NPB史上最多タイとなる8球団が競合した小池秀郎もロッテ入りを拒否。オリックス入りを拒否した新垣渚のドラフト時にスカウト部長であり、投身自殺で命を絶った三輪田勝利氏も実は1度はドラフト1位指名ながら入団を拒否した経験があった。
27人中8人はプロ入りの道を選ばなかったが、19人はその後のドラフトでプロ入りを果たしている。近年では、福留孝介、内海哲也、菅野智之などは1度の入団拒否を経験しながらも、プロ入り後は球界を代表する選手として活躍を続けているが、一方で期待された成績を残せず球界を去った選手も多い。
現在では選手の待遇、練習環境、人気面でも「巨人一強」という時代が終焉し、12球団の差が小さくなってドラフト1位の入団拒否はほぼなくなっている。
周囲の期待が大きく、何かと話題になる1位指名選手。今季も12人が1位で指名されたが、無事に入団を果たし、プロの舞台で躍動する姿を見せてくれるだろうか。
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