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新スタイルを模索する松坂大輔、今は無理をする時期ではない【与田剛の眼】

黒田博樹とは対照的に、不安定な内容が続く松坂大輔。インフルエンザを発症し、調整遅れが懸念される。かつてWBCで一緒に戦った与田剛氏の眼にはどのように映っているのだろうか。

2015/03/19

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ベースボールチャンネル編集部



新しい松坂スタイルを模索している最中

 周りも昔の松坂の印象が強いのか、前と同じ姿を求めようとしているような気がします。でも年齢も重ね、ケガもして手術もしました。昔のようなスタイルで投げるのは、どう考えても難しい話です。
 
 今は、松坂自身も新しい松坂のスタイルを模索している途中だと思います。投球パターンを見ても、タテのカーブを使ったり、変化球中心の配球でいったり、新しいスタイルを作り出そうとしています。そのための3年間だと思ってほしいですね。
 
 もちろん今年1年、活躍しなくてもいいと言っているのではありません。推定で3年12億という大きな契約をしているわけですから、それに見合う結果は残さないといけないのですが、3年間で35勝を目標にやってほしい。あくまで私の個人的な意見ですが、今年1年間で来年、再来年につながる何かを見つけてほしいと思っています。今年良くても、来年、再来年と結果が悪かったら意味がないですから。長い目で見ていくべきではないでしょうか。
 
 2009年にWBCの日本代表で松坂と一緒に戦いました。彼は、期待を背負うと多少無理をしてでもそれに応えようとする男なんです。当然、9年ぶりに日本球界復帰を果たし、ホークスに入団したわけですから、ファンの期待の大きさも十分理解しています。
 でも、今は絶対に焦る時期ではありません。
 
与田剛(よだ・つよし)プロ野球解説・評論家
 
NTT東京を経て、89年にドラフト1位で中日ドラゴンズへ入団。1年目からリリーフで活躍し、新人王と最優秀救援投手に輝く。その後は故障に泣かされ、00年に現役引退。引退後は、NHKのサンデースポーツのキャスターや社会人野球、女子チームのコーチなどを経験。2009年、2013年のWBCでは日本代表の投手コーチを務めた。
 
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