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本塁打が旗に…、打順間違え…。判定はどうなる?【意外と知らない野球ルール3問クイズ】

野球には、様々な状況を想定した「公認野球規則」がある。このルールブックによって、想定外と思われるような珍場面でも公正な判定を下すことができる。今回は「名珍場面から振り返る野球のルール」(カンゼン、2014年4月刊行)より、難解な野球規則を過去の事例からクイズ形式で出題する。(2017年12月11日配信分、再掲載)

2020/03/27

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正解は…

B:旗に当たった場合でもスタンドインしたと見なされればホームラン。フェンス直撃と見なされれば二塁打。
 

 1995年6月20日、横浜スタジアムで行われた横浜対阪神の10回戦での出来事。9回表、マウンドにはリリーフの佐々木主浩投手、打席には新庄剛志選手。一発出れば同点のしびれる場面で、レフトへの大飛球が阪神応援団が振っていた旗に当たり、フェンス手前にポトリと落ちた。レフトの宮里太選手が慌ててボールを拾い、内野へ返球。そのため、新庄選手は三塁でストップせざるをえなかった。
 
 さて、判定はどうなるのか? 判定の根拠となるのは、公認野球規則3.16である。
 
「打球または送球に対して観衆の妨害があったときは妨害と同時にボールデッドとなり、審判員は、もし妨害がなかったら競技はどのような状態になったかを判断して、ボールデッド後の処置をとる」
 
 旗に当たらなかった場合、ボールはどこまで飛んだのか。ここが、判定のポイントとなる。審判団の協議の結果、「旗に当たらなくても、フェンスは越えなかった。フェンス直撃の二塁打」と判断され、 新庄選手は二塁に戻されることになった。
 
 ただし、明らかにホームランであれば、たとえ旗に当たって外野に落ちたとしても、判定はホームランとなる。新庄選手の当たりは、ホームランかフェンス直撃かという微妙な飛球だった。この一件を機に、横浜スタジアムでは前列での旗振りが禁止になったという話も。
 
 なお、外野手が落下地点に入っていたフライに対して、観衆の妨害によって打球が捕れなかった場合は「アウト」。3. の【付記】が適用される。

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