二刀流・大谷、成功生むサプライズ続きの決断。「想定外」のエンゼルス移籍に高まる期待値
北海道日本ハムファイターズからメジャーリーグのロサンゼルス・エンゼルスへの移籍を決めた大谷翔平投手。大方の予想を裏切る「想定外」の選択となったが、9日(日本時間10日)の入団会見では早くも現地ファンから熱烈な歓迎を受け、期待の大きさをうかがわせている。
2017/12/12
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想定外のエンゼルス、フィーリング重視の大谷の決断力
日本ハムからポスティングシステムによるメジャーリーグ移籍を目指していた大谷翔平投手がロサンゼルス・エンゼルス・オブ・アナハイムへの入団を決めた。
日米の各メディアはサンディエゴ・パドレスか、もしくはシアトル・マリナーズへの入団を予想していただけにまったくの「想定外」。誰もがノーマークだったエンゼルス入りの理由について大谷本人は本拠地エンゼルスタジアムで行われた会見で「何かエンゼルスと縁みたいなものを感じたので、お世話になろうと決めました」と語っていた。
まるでメディアの予想をあざ笑うかのように覆し、自らのフィーリングだけで選んだことを強調した大谷の決断力にはあらためて脱帽したい。
思えば、これまでも大谷は大方の予想とは違う選択や結果をあらわにして我々を驚かせ続けてきた。花巻東高校の3年時には当初、卒業と同時にメジャーリーグへの挑戦する意向を表明。しかし2012年のドラフトでは日本ハムから1巡目で単独強行指名を受け、大きな波紋を呼び起こした。それでも大谷は当初メジャー挑戦の意思を変えるつもりはないと言い切り、ほぼ大半のメディアからも日本ハム入りはないと見られていた。
ところが4度の入団交渉の末、両親も含めた大谷側が軟化した。この席上で日本ハム側が母国のプロリーグで実力を磨いた後に海を渡るほうが結果に結びつきやすいという利点をアピールするとともに、入団後は海外FA権取得前のメジャーリーグ移籍を容認する意向を示し、大谷が興味を示す「二刀流」の育成プランも提示。結局最後は大谷が決断し、メジャー挑戦を撤回して“まさか”の日本ハム入りを選んだ。