キューバ勢のオフ事情。モイネロのフル回転に懸念…デスパイネは渡米も亡命の心配はなしか
長いシーズンを終えて、来たる新シーズンへ向けて英気を養うオフ。外国人選手もそれぞれのオフを過ごしているが、福岡ソフトバンクホークスに所属するキューバの2選手の動向が地元メディアに報じられた。
2017/12/16
Getty Images
モイネロはオフもフル回転。休みなしに懸念も?
一方で、今季、育成契約から支配下登録を勝ち取り、34試合に登板して大ブレークした、22歳の若手左腕リバン・モイネロ(ソフトバンク)はフル回転を続けている。デスパイネと同じ11月7日に日本を発ってから、11月下旬にパナマで開催されたU-23パンアメリカン大会のキューバ代表に選出され、休む間もなくキューバ国内での所属チーム,ピナール・デル・リオに合流し、去る10日には初登板を果たしている。
リリーフ陣が崩壊し、プレーオフ進出が厳しくなっている同チームの力になりたいと語るモイネロは「非常にいい感じだ。こうしてまた地元のチーム、地元の球場でプレー出来てよかった」と疲れを見せない。
そして、自身への期待にプレッシャーを感じつつも「もし悪いピッチングを見せれば、周りの要求も厳しくなる。だが、自分のベストを尽くし、プレーオフ進出を目指すチームの力になりたい」と続けている。
日本でも評価の高いストレートをここでも多用していたことについては「日本でもキューバの野球を見ていたが、打者がスピードへの対処に苦労していると思った」とその理由を述べている。ちなみに、このピナール・デル・リオでは、中日ドラゴンズの育成選手ライデル・マルティネスもプレーしている。
それぞれのオフを過ごすキューバ人選手たちだが、キューバ国内リーグはこれから佳境へ向かい、デスパイネ、モイネロの両選手は、2月にメキシコで開催されるカリビアンシリーズを戦うキューバ代表チームへの選出も濃厚だ。
毎年、キューバ球界とNPBの休みなく続く綱引きに悩まされるキューバ人選手。日本の野球ファンは、来春ゲガなく、そしてさらに進化した姿で彼らに来日してもらいたいと切に願っているはずだ。束の間のオフもプレーを続ける選手たちに引き続き注目したい。