DeNAはなぜ大和を獲得したか? 優勝の最終課題「バント」。ラミレス監督が語る打撃論【インタビュー】
横浜DeNAベイスターズは、選手の総年俸が12球団中最少という規模ながら、日本シリーズ進出を果たした。とはいえ、タイトルを獲得できなかったのも事実。98年以来のタイトル奪取を目指す来季へ、阪神タイガースから大和をFA市場で獲得した。戦力補強の狙いはどこにあるのか。アレックス・ラミレス監督が語った。
2017/12/21
FAで獲得。大和の起用法は?
バントが少なく、OPSが高い要因は「振っていく」というチーム方針によるものか? という問いに対して、ラミレス監督は苦肉の策だったことを明かした。
「シーズン前の目標はバント100個以上。田中浩康が加入して、スタメンに名を連ねることが多かったし、あとは捕手の戸柱、倉本にもバントを使ってやっていこうと思っていた。しかし、戸柱と倉本にバントのサインを出しても、あまり成功率が高くなくて、結局打たせる戦略にどんどん変えていったんだ」
それは、盗塁に関しても同様だった。
「チームには桑原と梶谷の2人しか走れる選手がいない。それで他の選手に(サインを)出すことができず、結果的に数が少なかったのかなと思う」
DeNAは、11月30日に阪神タイガースから大和をFAで獲得したことを発表した。大和は2014年にはリーグ最多の50犠打を決め、12、13、14年には連続で2桁盗塁を決めるなど、ラミレス監督が掲げる「スモールベースボールの強化」にうってつけの選手である。
「もちろん彼は盗塁する能力も持っているし、バントもうまい。そして、守備は素晴らしい能力。そういった部分を強化してくれるという期待はしている」
ラミレス監督は、大和の起用法については、以下のように答えた。
「今考えているのは2パターンがあって、やはり2番か7番が一番フィットするんじゃないかと思う。もちろん、二塁手・遊撃手は他の選手もいるので競争になる」
大和は、2014年には外野部門でゴールデングラブ賞を受賞するなど外野守備もリーグ屈指の能力を持つ。しかし、ラミレス監督は大和の本来のポジションである二遊間での起用を示唆した。しかし、指揮官の言葉通り、遊撃手では倉本がフルイニング出場を果たし、二塁手では柴田竜拓が台頭した。高いレベルでの競争でチームの活性化に期待する。
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