「それは私のやり方ではない」。ラミレス監督が明かす投手起用の流儀と勝利への道筋【インタビュー】
横浜DeNAベイスターズは、投手陣の成長も著しい。若い先発陣の好成績は、ラミレス監督の起用法も関係していると言われている。しかし、監督本人は投手起用法について、若手の育成ではなくあくまで自らの流儀に沿った結果であることを明かした。
2017/12/22
「6、7、8回にスタミナを残してく、それは私のやり方ではない」
ラミレス監督が100球前後で継投するプランを持つ理由については、様々な見解が出されているが、本人は以下のように語った。
「多くの先発投手は、『その日、何回まで投げたいか』と聞くと、『8、9回まで投げたい』と言うものだ。そうなると、148キロを投げられる投手が初回から141、2キロ程度になってしまう。序盤は少しセーブしつつ、6、7、8回にスタミナを残しておきたいと考えるからね。でも、それは私のやり方ではない。私が求めるのは『6回まででいい』というスタンスなんだ。初回から147、8キロを出していくという、初回から全力を出していくというスタイルを選手に見せてもらいたい」
最大の狙いは、“勝利の確率を最も高くするため”というところにある。最低限のイニングを全力で抑えにいくことを選手に求めた結果だった。
「自分でペースを決めて力を抑えてしまうと、序盤3イニングに3、4点取られてしまう。その後『あ、まずい』と思って、そこから急に147、8キロを投げても、すでに遅い。私は序盤の3イニングが非常に重要だと思っていて、そこで全力を尽くしてほしい。しっかり147、8キロを投げてくれれば抑えられる可能性が非常に高いからね。私はそういう風に考えているよ」
それでも、今季のチーム完投数は5。“例外”ともいえるパターンも存在する。
「もちろん、先発投手のスタミナというのも重要視しているよ。選手によっては初回で投げた球のスピードと6、7回で投げた球のスピードが同じ選手もいれば、6回、7回ぐらいで急激に落ちる選手もいる。6回ぐらい投げて、初回や2回と同じぐらいのスピードであれば、ちょっと長引かせたりはするよ」