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大量点差で盗塁…、勝利とセーブWゲット…判定はどうなる?【意外と知らない野球ルール3問クイズ】

野球には、様々な状況を想定した「公認野球規則」がある。このルールブックによって、想定外と思われるような珍場面でも公正な判定を下すことができる。今回は「名珍場面から振り返る野球のルール」(カンゼン、2014年刊行)より、難解な野球規則を過去の事例からクイズ形式で出題する。(2018年1月4日配信分、再掲載)

2020/04/07

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正解は…

A:勝利とセーブの両方が付いた。(1974年時点)
 

 1974年8月18日に、現在のプロ野球界では絶対に起こりえない記録が生まれた。近鉄対日本ハムで、日本ハムのアンダースロー・高橋直樹が1試合で「勝利投手」と「セーブ」の両方を手にした。
 
 先発した高橋は6回途中まで無失点と好投も、苦手とする近鉄の4番、 クラレンス・ジョーンズに対しては、カウント2ボール。そこでベンチは左腕・中原勇を送り、 高橋投手は三塁へ。中原が四球を与えたところで、再び高橋が登板。9回にジョーンズにソロホームランを打たれたが、常にリードを保ったまま、1失点で投げ終え勝利した。
 
 先発投手の「勝利」については、公認野球規則10.17(b)に詳しく書いてある。
 
 「先発投手は、次の回数を完了しなければ勝投手の記録は与えられない」(1)勝チームの守備が6回以上の試合では5回。
 
 そして、「セーブ」については、10.19に記載されている。
 
 「次の4項目のすべてを満たした投手には、セーブの記録を与える。(a)自チームが勝を得た試合の最後を投げ切った投手 (b)勝投手の記録を得なかった投手 (c)最低3分の1の投球回が記録された投手 (d)次の各項目のいずれかに該当する投手」
 
 各項目の(3)に「最低3イニング投球した場合」とある。
 
 実は、(b)の規則は 1975年から追加された項目になる。高橋直樹のこの日の登板によって、さすがに勝利投手とセーブが付くのはおかしいとなり、規則が改正された。
 

 
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