ソフトバンク今宮が流した涙。二人三脚の8年間、恩師・鳥越コーチとの別れが更なる高みへ
ベテランと若手がともにバランスよく仕事をし、昨季は2年ぶりの日本一に輝いた福岡ソフトバンクホークス。その中でも注目したいのが、レギュラーとなって6年目でキャリアハイのシーズンを送った今宮健太内野手だ。
2018/01/07
チームリーダーとなって更なる高みを目指す
ともに練習をしてきた球団スタッフは「シーズン中の苦しいときに支えてくれ、ここぞというときに愛のムチを打ってくれた。退団されても、鳥越さんの教えはしっかりと（今宮）健太にも他の選手にも浸透しているから心配ない」と話す。ぽっかり空いてしまった穴は大きいが、今季はロッテ戦で好プレーを披露し、さらに成長した姿を見せることが何よりの恩返しになることだろう。
今宮の守備が勝利に貢献したことは言う間でもない。守備率は.988を誇り、何度も投手を救ってきた。安定感のある捕球、強肩を活かした送球はさることながら、今宮の凄みはポジショニングにある。相手打者のデータを頭に入れた上で、配球により一球一球ポジションを変える。そして好スタートを切り、今宮でなければヒットになったであろう打球をさばいてきた。
5年連続5度目のゴールデングラブ賞を受賞した際には、「5年連続ですが、今季の自分の守備を振り返ると、技術的に今回が最も自分でも納得でき自信を持って受賞できます。来年以降も続けて獲得できるよう、これからも技術を磨いていきたい」と喜びを語った。さらにベストナイン選出は3年ぶり2度目。「これをきっかけに、来季も今季以上の成績を残して続けて受賞していけるように頑張っていきたいです」と意気込んだ。
契約更改では年俸1億4500万円から2億2000万円（推定）へとアップした。キャリアハイのシーズンを送ったことへの評価と、今季以降の期待の表れでもある。「来年は自分がチームを引っ張る」と宣言。内川聖一や松田宣浩、柳田悠岐などチームを牽引する一流選手の背中を追いながら、リーダーシップを発揮していく。頼れるコーチが去ったことも成長へのチャンスと捉えれば、今季は更なる成長が期待できそうだ。