「新たな阪神を」星野氏が託した夢。金本監督が継ぐ“闘将イズム“と逆襲Vのキーマン
楽天球団副会長の星野仙一氏が4日、すい臓がんのため死去した。70歳だった。突然の訃報に各界から早すぎる死を惜しむ声が広がるが、その“闘将イズム”は教え子に引き継がれる。
2018/01/09
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阪神・金本監督らが受け継ぐ“闘将イズム”
その筆頭の相手こそ、やはり阪神・金本監督だろう。昨年12月のパーティー会場で星野氏は阪神の優勝時期について確かに「もう2年ぐらい、待ってください」と“猶予”を口にこそしていた。しかし楽天は自らの監督時代、2013年に日本一へ導いたが、阪神は日本一どころかリーグ優勝も2005年を最後に遠ざかっている。
闘将としてはきっと「一年でも早く優勝して強いタイガースを復活させてほしい」というのが本音であって“猶予”などないはずだ。ちなみに阪神は2015年に金本監督が就任以来、チームは1年目の成績が4位、2年目は2位と着実に順位を上げて来ていることを考えれば、今年はリーグVのゴールインを果たしてもまったく不思議ではないところにまで来ている。
そして何よりも金本監督は星野氏の教え子として闘将イズムを引き継ぐ要素を持った数少ない熱血指揮官だ。同じく闘将とともにタイガースでV経験のある片岡コーチが打撃コーチと兼務する形でヘッドに昇格し、矢野2軍監督も前年のバッテリーコーチから現職へ配置転換となって勝って知ったる間柄の金本監督の脇を固め、しっかりとサポートしていく体制も整えた。
それはまるで星野氏の逝去にまるでタイミングを合わせるかのように、これから受け継がれていく闘将イズムが頂点に立つ金本監督、そして片岡コーチと矢野2軍監督で成すトライアングルからチーム全体へ波及しやすくなるような形を作り上げているようにも思える。
阪神OBの間からも「何が何でも2018年のシーズンは優勝するしかない。金本監督も片岡コーチ、そして矢野2軍監督とともにガッチリとスクラムを組み、チームとして13年ぶりの栄冠をつかまなければいけないと心に誓っている。星野さんの供養のためにも全員が『闘将イズム』を遺伝子として胸に刻み、一致団結してリーグVへ突っ走るしかない」などといった声が数多く上がっている状況だ。