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岡、奮起せよ! 「清宮フィーバー」の裏側で勃発、ハイレベルな外野レギュラー争い【えのきどいちろうのファイターズチャンネル#68】

今年のファイターズのキャンプは、間違いなく清宮フィーバーに沸くだろう。しかし当然、注目すべき点は清宮だけではない。チーム全体に眼を向けると、外野3枠を懸けたレギュラー争いが非常に興味深い。

2018/01/28

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フィーバーの年は、チーム全体の報道が減る傾向に

 先日、顔見知りの道新スポーツ記者と「斎藤佑樹のルーキーイヤー」という話をした。今年は自主トレに報道陣が殺到し「清宮フィーバー」の様相だが、「佑ちゃんフィーバー」はもっとすごかったと記者さんが言うのだ。僕は不人気球団の頃から見てるのでどっちもすごいと感心してしまう。いや、たぶん笑われるだろうと思うが、「甲子園ギャル」が芝草宇宙に殺到したときよりすごいのだ。あのときは日ハムが変わるんじゃないかとドキドキしたものだ。1987年ドラフト組の芝草宇宙(帝京)、島田直也(常総学院)は「SSコンビ」で売り出したアイドル系の高卒ルーキーだった。
 
 で、「斎藤佑樹のルーキーイヤー」だ。確かにあれはすごかった。入寮と合同自主トレ初日はテレビの生中継が組まれたはずだ。破格といっていい。前代未聞だ。入寮なんて荷物持って寮に入るだけですよ。生中継するほど動きがない。まぁ、アレかな、「あ、クルマが来ました。見えました佑ちゃんです!」の登場シーンと、部屋のベランダから手を振る場面かな、中継のヤマ場っていうのは。それが成り立つんだからもうSSコンビじゃ太刀打ちできない。
 
 記者さんと話していて、「あの年は2011年だったから3.11が起きて、みんなそれ以前のことは忘れちゃった」と言った。東日本大震災まではのんびりしていたのだ。2月は民放キー局のワイドショーが名護キャンプから連日、生中継を出した。GAORAのキャンプ中継でなく、地上波で名護キャンプが毎日映ったのだ。それから一般紙の1面トップは大相撲の野球賭博&八百長問題だった。それはそれで大ごとだが、3.11の深刻さに比すべくもない。だからみんな記憶が飛んでいる。震災直前の2月は「佑ちゃんフィーバー」と大相撲問題の実にのんびりした日々だったのだ。
 
 ファイターズファンを続けていると経験ができてくる。「SHINJOフィーバー」のときも「佑ちゃんフィーバー」のときも、同じことが起きた。報道が新庄剛志や斎藤佑樹に一本かぶりするのだ。報道自体は増えるんだけど、他のことがぜんぜん伝わって来なくなる。SHINJOや佑ちゃんの小ネタはじゃんじゃん入るけど、チーム全体の報道は減る。チーム情報がブラックボックス化する。今年、キャンプ報道が清宮一色になって、チーム状況がさっぱりわからなくなってもあまり驚かない。僕だって清宮幸太郎に大期待しているけど、清宮ひとりで野球やるわけじゃなし、色んなところに目を向けたい。

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