【春季キャンプ見どころ・広島】リーグ3連覇へ、左腕不足解消と右打者の成長がカギ
2月1日からプロ野球の春季キャンプが一斉にスタートする。大物ルーキー、新外国人、フリーエージェント(FA)移籍など新加入の選手に注目が集まるが、それぞれのチームがシーズンを勝ち抜くためのポイントはどこか。
2018/01/31
リーグ屈指の選手層、ウィークポイントはあるのか
リーグ連覇を果たして追われる立場となった広島東洋カープ。自分たちを奮い立たせることができるかが、この1年の鍵になるだろう。リーグ連覇に満足するのか、それともまだ日本一を達成できていないとリベンジに燃えるのか。
シーズンオフの戦力ダウンはコーチングスタッフくらいで大きな入れ替えはない。戦力の厚みはリーグ屈指と言っていいだろう。このキャンプでルーキーの一軍抜擢がいないのがその証拠だ。高卒の新人ばかりというのも関係しているが、その点ははっきりとしている。
とはいえ、今の広島にウィークポイントがないわけではない。左投手の選手層、昨季クライマックスシリーズ(CS)で明らかになった鈴木誠也に次ぐ右打者が台頭していないことだ。
左腕不足に関してはCSという短期決戦がなければ、右投手のみでも戦える。しかし、実力の差が出にくい数試合の戦いでは左腕不足が命とりになる。勝負ところでの中継ぎ左腕の投入。あるいは、左腕が先発することで、継投策を上手く運ぶことができるのだ。
昨季のカープ投手陣を登板試合数順に並べると、左腕は13人目にやっと出てくるほどなのだ。それも、エースのジョンソンで、高橋樹也、飯田哲矢と続く。
今キャンプの1軍メンバーを見ると、左腕投手が多く名を連ねている。昂也、樹也のW高橋に、塹江敦哉、戸田隆矢である。昨季はこのなかで高橋樹が10試合に登板、筒香をほぼ完ぺきに抑えている。この中から1年間、戦力となる左腕が出てくるかがポイントになる。その品定めをするキャンプになるだろう。