松坂よ、壊れるまでやれ。再起には理想的な舞台、中日で成功する3つのポイント【小宮山悟の眼】
松坂大輔投手が中日ドラゴンズに入団した。もう後がない“平成の怪物”は再起を賭けてセ・リーグの舞台に挑む。今回は松坂が成功するための3つのポイントをについて考える。
2018/02/01
中日との契約、よみがえりには理想的な舞台
私から言うことがあるとしたら「壊せ」だ。それくらいの気持ちでやってみろということだ。
本人はソフトバンクの時も「壊れてもいい」という気持ちでやっていたと言うだろうが、実際はそうではなかったと思う。あの契約、あのピッチングスタッフでは、それができない状況だった。
松坂がよみがえるためには、中日との契約は理想的と言えるほど舞台が整っている。「怖さ」のデッドラインを超えられるはずだ。ラインの向こう側にいくことができれば、“ビュンビュン”投げられるようになる。しかし、心のどこかで加減してブレーキを掛けるなら、いつまでたっても状況は変わらない。「チャンスを与える」と森監督がその舞台を用意した。松坂はその期待に応える責任がある。
松坂にはできるはずだ。“壊せ”、そして、“怖さを乗り越えてみせろ”。
小宮山悟(こみやま・さとる)
1965年、千葉県生まれ。早稲田大学を経て、89年ドラフト1位でロッテ・オリオンズ(現千葉ロッテマリーンズ)へ入団。精度の高い制球力を武器に1年目から先発ローテーション入りを果たすと、以降、千葉ロッテのエースとして活躍した。00年、横浜ベイスターズ(現横浜DeNAベイスターズ)へ移籍。02年はボビー・バレンタイン監督率いるニューヨーク・メッツでプレーした。04年に古巣・千葉ロッテへ復帰、09年に現役を引退した。現在は、野球解説者、野球評論家、Jリーグの理事も務める。