「自分はできると示したい」。元巨人の“期待外れ助っ人”が語る日本球界への想い【インタビュー】
NPBでは、毎年多くの助っ人外国人選手が入団する。成功を遂げる選手もいれば、期待外れに終わる選手も少なくない。その要因は様々だが、選手本人は日本球界、日本社会についてどのように感じたのか。母国ドミニカ共和国のウインターリーグに参加した2選手に話を聞いた。今回は全2回の第1回。(取材・文:高橋康光)
2018/02/10
Yasumitsu Takahashi
「できることならもう一度プレーしたいと思っている」
フアン・フランシスコ(元巨人)とヤマイコ・ナバーロ(元ロッテ)。ともに大きな期待を受けて日本球界に参戦したもののインパクトを残せずに日本を去ったプレーヤーだ。それゆえに、彼らにポジティブなイメージを持つファンはさほどいないであろう。
しかし、彼らの母国ドミニカ共和国ではその評価は異なっている。この両選手は、先ごろ全日程を終了した同国のウインターリーグで、準優勝となった同国随一の名門ティグレス・デル・リセイで3、4番を打っており、絶大な存在感を見せていた。
ロビンソン・カノ(マリナーズ)らMLBのスターが国民的な人気を誇るのは当然のことだが、それとは別に、地元チームでプレーする選手の人気もまた非常に高いものがあり、特に人気チームの看板選手でもある2人の人気、知名度は相当のものなのだ。日本で失意のシーズンを送った両選手は日本時代をどう振り返っているのだろうか。
フアン・フランシスコは2015年シーズン途中に巨人に入団。前年度にはMLBで16本塁打を放ち、長距離砲として呼び声が高かったが、拙守もからみ出場数わずか5試合で2軍落ち。その後故障もあり、そのシーズン限りでの退団となった。今季のウインターリーグでは、レギュラーシーズンでのリーグ新記録となる通算62号をマークするなど、シーズンを通じて破壊力を見せつけた。
――日本時代を振り返ってもらいたいのですが、正直あまりいい思い出はないのでしょうね
「いや、そんなことないね。向こうでの生活はすごくよかったし、できることならもう一度プレーしたいとも思っているんだ」
――出場機会が5試合というのはあまりに少なかったと思います
「まあ、確かに少なかった。ただ2軍に行ってからもケガをして、一時ドミニカに帰っていた時期もあったしね」
――日本で背中を負傷したとなっていますが、すでに来日前から痛めていたとか?
「いや、日本で負傷したんだ」