日本ハム・清宮が向かうのは「勝者」か「敗者」か。乗り越えるべき“メディア狂想曲“
北海道日本ハムファイターズにドラフト1位で入団した清宮幸太郎内野手。プロ入り前の注目の高さはいまだ衰えず、米国での1軍キャンプの様子が各メディアで熱心に伝えられている。
2018/02/13
北海道日本ハムファイターズ
過剰な報道が生んだ悪しき前例
過去の悪い例としては、日本ハムのドラフト1位入団選手だった斎藤佑樹投手が挙げられる。かつて夏の甲子園で決勝の舞台において駒大苫小牧・田中将大投手と投げ合い、国民的なヒーローとなった。だが早大進学後はそのハンカチフィーバーもだいぶ落ち着き、日本ハムに入団する頃は高校時代のような熱狂的な騒がれぶりも沈静化していた。
ところが、この日本ハム入団直後から斎藤は各メディアによって持てはやされ、実際の実力との間に温度差が生じてしまった。その斎藤にまつわるメディアのエピソードとしてこんな話もある。
ある民放局のバラエティ番組のスタッフが千葉・鎌ケ谷のファイターズタウンで行われていた新人合同自主トレの場において、スタンド観戦していた幼稚園児たちに「佑ちゃ~ん」と声援を送って欲しいとお願いすることまでやってのけていたと聞く。この当時は方々でこのようにやらせまがいの斎藤に関する話題作りがメディアの間で横行していた。そんな斎藤の現況はご存知の通りである。
まだ、清宮は特に目を引くような練習内容や鮮烈なインパクトを残せているわけでもない。あえて厳しい言い方をさせてもらうが、まだ高校時代の「貯金」で脚光を浴びているだけなのだ。