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「野手転向は考えるな」原嵩、孤独なリハビリを支える小林雅コーチの言葉【マリーンズキャンプ通信2018#5】

プロ3年目・原嵩は昨年11月10日に右肩鏡視下手術、右肘神経移行術を受けた。実戦復帰の照準は10月のフェニックスリーグ。長く地道なリハビリに今取り組んでいる最中だ。

2018/02/16

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千葉ロッテマリーンズ



自分自身を支える言葉

 まだまだ孤独なリハビリの日々は続くが原は日々を前向きに生き、地道なトレーニングとしっかりと向き合っている。手術前にロッテ浦和球場の室内練習場で小林雅英投手コーチから言われた言葉が励みになっている。
 
「不安なことがたくさんあると思う。投げだしたくなるようなときもある。でも絶対に負けるなよ。オレはオマエをしっかりと見ている。不貞腐れたような態度をとったら、どやしつけるからな。絶対に努力は報われる。そう信じて我慢して努力をし続けろ」
 
 それまであまり会話をすることがなかった一軍の投手コーチが真剣な表情で励ましてくれたことが嬉しかった。高校通算16本塁打で高3夏の千葉県大会決勝でランニングホームランを打つなど打撃にも自信があることから野手転向も頭によぎったが、それも見透かされたようにキッパリと言われた。「ピッチャーとしてプロに入ってきたその可能性を信じろ。野手転向は考えるなよ」。日米通算234セーブを挙げたコーチからの力強い励まし。手術する前に大きな勇気をもらった。そして今もリハビリの日々の中で苦しくなると、その言葉が自然と浮かんでくる。
 
「コーチの言葉が励みになっている。頑張れる。その言葉を忘れずにやっている」
 
 紅白戦が行われたキャンプ第3クール。陸上競技場メインスタンド最上段からメイン球場をふと見た。多くの観客の歓声が聞こえる。そしてかすかにマウンドが見え、大先輩の石川歩投手、西野勇士投手の投げている姿を確認できた。思わず足を止めて見入った。
 
「ちょっと斜め角度から見えたんです。ああいうフォームで投げるから、あのようなボールが投げれるのかと勉強になりました。遠くからだったけどそれははっきりと確認をすることが出来た」
 
 まだまだリハビリの日々は続く。それでも諦めたりはしない。今だから出来ること。今なら出来ることを探し、鍛錬を積む。最高の状態でもう一度、マウンドに上がる。首脳陣、仲間、家族、ファン。色々な人が応援してくれている。だから今日も階段を上る。2時間かけてじっくりと下半身をいじめ抜く。強靭な下半身を作り上げてキレのある速球を投げ込む日は必ず来ると信じている。

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