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92年の優勝の再現も? ヤクルト浮上のカギを握る投手陣、そして『復活劇』【新・燕軍戦記#1】

真中満新監督を迎え、2年連続最下位からの巻き返し、そして2001年以来のリーグ優勝も視野に入れている東京ヤクルトスワローズ。今年は親会社のヤクルト本社にとって創業80周年という節目の年でもあり、オフには積極的な補強に動くなどそこかしこに『本気度』がうかがえるが、14年ぶりの優勝を目指す上でカギになるものとは……。

2015/03/26

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ベースボールチャンネル編集部



3本柱+期待の若手コンビ、顔ぶれの揃った先発陣

 今シーズン、ヤクルト浮上のカギを握るもの。それは一にも二にも投手陣と言っていい。昨シーズンのチーム防御率4.62は12球団ワースト。セリーグトップのチーム打率、そして両リーグNo.1の総得点を誇った打線との極端なアンバランスが、最下位に沈んだ最大の要因だったからだ。
 
 そんな投手陣を立て直すべく、オフには球団史上でも初めてFA投手の成瀬善久(30歳)を獲得。これで一昨年の最多勝投手で、今年は2年連続の開幕投手を務める小川泰弘(25歳)、昨年は自身10度目の2ケタ勝利をマークした石川雅規(35歳)との先発3本柱が確立した。
 
 さらに先発4、5番手には2年目の杉浦稔大(23歳)と3年目の石山泰稚(27歳)を抜てき。真中監督が就任直後から先発陣の一角を担う存在と口にしてきたこの2人は、ここまではその期待に応え、順調に開幕ローテーションの座を手に入れた。就任2年目の高津臣吾投手コーチが「その(杉浦、石山)あたりが勝つと負けるとでは全然違ってくる」と話していることからも、2人に対する期待のほどがうかがえる。
 
 この5人のうち、広島との開幕3連戦(マツダ)は小川、石川、杉浦の順でマウンドに上がり、3月31日、4月1日の阪神戦(神宮)で成瀬、石山と続く。3本柱の1人である成瀬を4戦目に回した意図を、真中監督は「開幕投手をやりたいという思いのある投手だから、ホーム開幕で気持ちが昂ればという期待を込めて」と語っている。
 
 残る先発6番手に関しては、真中監督は今月22日の時点で「本当に迷っている。開幕しても決まらないんじゃないかっていうぐらいギリギリまで検討していきたい」としていたが、17日のイースタン・リーグ東北楽天戦で6イニングを無失点に抑えた村中恭兵(28歳)の起用が有力。開幕の時点でこれだけ先発陣の顔ぶれがハッキリしているのは、ここ数年のヤクルトでは稀なことで、小川、石川に次ぐ先発3番手も固まっていなかった昨年の開幕前と比べると雲泥の差である。

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