腐っても怪物。松坂の復活望む”米国の大物”の言葉。ともに築いた栄光は「貴重な財産」
中日ドラゴンズの松坂大輔投手は26日、約11カ月ぶりに実戦復帰した。球速は140キロ台を記録、1イニング3者凡退の好投をみせた。
2018/02/27
ともに築いた栄光時代は「貴重な財産」、誰もが望む復活
当時の松坂は福岡ソフトバンクホークスで悪戦苦闘していた。開幕前に期待値を高めながら、いざふたを開けてみると何も出来ないままジ・エンド。「給料泥棒」とバッシングを受けるのが、恒例のようになりつつあった。日本にも独自のネットワークを築き、リアルタイムで情報収集が可能なエプスタイン氏も当然ながら松坂の没落は耳にしていたはずであろう。
しかしながら同氏はあえて、それに関して一切触れることはなかった。レッドソックスで松坂獲得に尽力し、フロントと現場で一体となってワールドシリーズを制覇するなど栄光の時代を築いた思い出はエプスタイン氏にとって本人の言葉通りに「貴重な財産」となっているからだ。
以前、ある米メディアでエプスタイン氏がレッドソックス時代の松坂に対し、悪評をまじえながら振り返っていた記事を目にした。それと照らし合わせると、もしかしたら、日本人のメディアに対するリップサービスだったのかもしれない。いや、でもそうは思いたくない。同氏は、しっかりとした口調で快活に話していただけに、あの時の言葉こそが本音であったと確信している。
あれから、ここまで松坂は、復活を信じるエプスタイン氏、そして日本のファンの期待に未だ応えられていない。開幕したら、やっぱりダメだった――。そんな三流コントみたいなオチだけは、もうやめてほしい。
最下層に沈んだ「元怪物」がもう一度輝きを取り戻す日を日本、そして米国で待ち望む人はこうして今もいるのだ。今季の松坂は肝に銘じてマウンドに立たねばならない。