遅咲きの主砲、広島・松山竜平。「クビを覚悟」も…32歳での覚醒に導いた新井の言葉【インタビュー】
昨季、セ・リーグで連覇を果たした広島東洋カープ。その原動力となったのは、中盤以降4番に座った松山竜平外野手だ。32歳にして、ついに真価を発揮した松山だが、その背景にはある人物の一言があった。
2018/03/07
「目指すところが新井さん」
2016年に25年ぶりとなるリーグ優勝を果たした広島だが、連覇の達成は簡単なことではない。それでも、前年の強さを失わなかった理由には、4番・鈴木誠也の活躍があった。
「誠也はすごいと思いますね。打者としてすごく伸びたと思うし、いきなり4番に入って成績を伸ばして、ちょっと調子悪いときでもなんとか塁に出ようとして四球を選んだり。結局は.300、90打点ぐらいの成績を残す。あいつの貪欲さというか、執念はすごいなって。あれだけ若いのにすごいなって思います」
松山は、繰り返し「すごい」と讃えた。しかし、その鈴木誠也は8月23日のDeNA戦で負傷。柱を失った広島だが、失速することなく連覇を達成した背景には、新たな4番・松山の存在があった。
前半は若く勢いのある4番、後半には成熟しチームに落ち着きを与える4番を据えた広島。重圧のかかる役割を担った松山だが、どのように向き合ったのか。
「やっぱり4番は、ここぞの場面で回ってくることが多い。そこで新井(貴浩)さんを見てこういう打者になりたいなっていうのがあったんで、そこから目指すところが新井さん。やっぱり4番はチームの中心打者というのがあると思います」
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