村田を待ち受ける茨の道。なぜNPB球団は敬遠したのか? 植え付けられた的外れな悪評
村田修一内野手がルートインBCリーグ栃木ゴールデンブレーブスに入団することが5日、発表された。昨年10月の自由契約以降、他のNPB球団でプレーすることを模索してきたが、独立リーグへの所属を決断。NPB復帰にはどんな道が待ち受けるのか。
2018/03/06
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NPB球団が村田を“敬遠”する理由とは
そもそも、なぜ村田はここまで他球団から“敬遠”されてしまっているのか。
ちなみに2017年の年俸は推定で2億2000万円。高年俸だが、条件については本人がこだわらない姿勢を示していることからネックとなっているとは考えづらい。各球団から漏れ伝わる話を総合すると、村田獲得に尻込みする最大の理由はどうも「誤解されている印象」のようだ。
かつての横浜時代、村田はヒゲを蓄え、髪も茶色に染め上げていた。加えて試合中も金色のネックレスを身に付け、ベンチで後列にどっかりと腕組みしながら座る姿が定番となっていた。複数の若手を従えてオフには自主トレを行い、シーズン中は夜の街へ繰り出すこともあったと聞く。
これが過剰な形で一部メディアによって報道され、いつしか「村田組」などと呼ばれるようになり、この頃の村田本人のイメージを悪化させる要因となっていたのは否めない。
ただし実際のところ、当時の村田には若干ながら“お山の大将”を気取っている感もあっただろう。
だが、そういった若気の至りも2008年の北京五輪、さらに2009年の第2回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)で日本代表としてプレーするようになると「フォア・ザ・チーム」の意識が一層高まることによって徐々に消え去っていく。そして紳士球団の巨人へ移籍を果たしてからは、個性の強い選手たちをまとめ上げる求心力まで兼ね備えるようになった。