西武・山川穂高、真の四番へ「それが生き甲斐」。捨てた”憧れ”と手にした”理想”【インタビュー】
2018年のプロ野球が開幕する。今季の注目選手は、埼玉西武ライオンズの山川穂高内野手だ。「西武の四番」は、常に世代屈指の強打者が務めた名誉ある称号といえる。その山川に四番への思いや覚醒へのターニングポイントを聞いた。
2018/03/30
Kana Yamagishi
「チームの勝利に左右するところでよく回ってくる」
「もう下位打線は打ちたくない」
かつて、“下位打線で怖いと思われる存在になりたい”と語っていた山川穂高だが、今は「四番を打ちたい」と即答した。78試合の出場で打率.298、23本塁打、61打点。飛躍の年となった2017年を経て、その意識は大きく変化を遂げた。
「今は全く逆です。その時も四番を打ちたいっていうのは絶対あったはずなんですよ。ただその時は自分に自信がないというか、実力がなかったので。今は、四番を打ちたいですね。打ちたいと思って打てなかったら、それはまたそこを狙いますし、打たせてもらえるのであれば、頑張りたいです」
近年では、三番や二番に強打者を置く戦術も浸透してきてはいるが、山川にとって「小学校から野球を始めて、小学、中学、高校、大学、プロの二軍でも打ってきた」という“四番”は特別な打順という思いがある。
「四番は変な話、自由に打てないんですよ。責任も大きいと思うし。でも、なんというんですかね、それが生き甲斐というか。四番の醍醐味になると思うんです。チームの勝利に左右するところでよく回ってくるところなので」
四番という打順は、特別なだけに背負うプレッシャーも大きい。しかし、山川は「弱いですよ僕は、精神的に。めちゃくちゃ弱いと思いますよ。強かったらこんなに時間かかってないと思いますし(笑)」と語る。
しかし、その状況も山川にとっては成長の糧となっている。