西武・山川穂高、真の四番へ「それが生き甲斐」。捨てた”憧れ”と手にした”理想”【インタビュー】
2018年のプロ野球が開幕する。今季の注目選手は、埼玉西武ライオンズの山川穂高内野手だ。「西武の四番」は、常に世代屈指の強打者が務めた名誉ある称号といえる。その山川に四番への思いや覚醒へのターニングポイントを聞いた。
2018/03/30
Kana Yamagishi
「則本さんから打ったバックスクリーンですね」
「自分で自分を追い込んで、それを覆して打った時に、経験値が上がると思うんです。『まあ、打てたらいいな』くらいで入ったら、また次の打席も『打てたらいいな』になっちゃう。結局それって、それ止まり、そこで終わりみたいな。同じこと繰り返すのが嫌だったので、もうちょっと深いところで一喜一憂できるように、絶対打つと思って打ったり、打てなかったら次は絶対と切り替えるようにしています」
昨季、その精神面においてターニングポイントとなった試合がある。
「代打で打った第3号本塁打ですね」
7月8日、仙台での東北楽天ゴールデンイーグルス戦。0-2とビハインドで迎えた8回二死一塁の場面、代打で打席に入った山川は、ハーマンが投じた5球目を右中間スタンドに運んだ。
「二軍から一軍に上がって、新幹線で仙台に行くまでの間に、これは打たないとやばいなとずっと思っていました。そうやって自分を追い込んだ中で打てた本塁打がその第3号なので、それが大きかったですね」
また、技術的な面で手応えを感じた瞬間に関しては、「3連発の2本目。則本さんから打ったバックスクリーンですね。自分がやりたいことが全て出来た打席なので」と答えた。8月2日、山川はメットライフドームで行われた楽天戦で則本昂大からの2連発を含む3打席連続本塁打を放ち、チームの23年ぶり11連勝に貢献した。