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「体がつづく限りはチームのために投げていきたい」黒田博樹が示した覚悟

3月29日のマツダスタジアムで、黒田博樹がカープ復帰初戦を白星で飾った。改めて、黒田が投じた96球を振り返ってみたい。

2015/03/30

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大崩れをしないのが黒田

 3月29日のマツダスタジアムで、黒田博樹がカープ復帰初戦を白星で飾った。
 強打のヤクルトスワローズ相手に7回を投げて96球。被安打5、奪三振5、四死球1で無失点。バランスが悪く、組み立てには腐心したようだが、見ている限りは危なげない投げっぷりだった。
 
 2回表にノーアウトから5番の畠山にツーベースを打たれたピンチも、後続をショートゴロ、サードゴロ、セカンドゴロの3連続ゴロアウトで切り抜けた。
 スコアに書けば6-3、5-3、4-3の連番で、意図的に打たせたんじゃないかと笑ってしまったほどの安定ぶりに映った。
 
 5つの奪三振にしても、すべてトップバッターか、ランナーが出たケースでの最終バッターからのものだった。
 取るべきところで取っている、そんな余裕が記録からも見て取れた。
 バランスが悪かったというのは本音だったのだろうが、それでも大崩れしないところが黒田の黒田たるゆえんだろう。
 
 その投球に「負ける気がしなかった」のとは逆に、カープ打線の攻撃ぶりを見ていると「勝てる気がしなかった」のも事実。10安打、5四死球で2得点、残塁12はいただけない。
黒田から一岡へ代わった途端に勢いづいたスワローズ打線に食い下がられて2対1の辛勝。薄氷を踏むような勝利だった。
 もしあのまま逆転でもされていたら……と振り返るだけでも背筋が凍るような思いがよみがえる。
 3つ試合をしただけで評価するのは早計だが、相変わらずのタイムリー欠乏症は“カープルール”といえそうで、今後の展開がこころもとない。
 しかし、まずは黒田が復帰第1戦に勝ったことを、きょうは素直に喜んでおくべきだろう。

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