「バットで生きる道を示す」カープの5番・松山竜平、決意の丸刈り
カープは、外野の一角を争うメンバーにはスピード豊かな選手が多い。その中で、打撃でのアドバンテージを活かしつつ、レギュラー定着を狙うのが松山竜平だ。
2015/04/01
開幕戦で結果を残す
体重こそ減ったが、打球の飛距離は衰えない。「バットを振り込んでスイングスピードを上げて、打球の強さが落ちないようにしたい」。
それに加え、独特のバットの使い方も大きな武器なのだという。「松山はもともと広角に打てて、バットをムチのようにしならせて打つことができます。バットのヘッドの使い方が上手なので、飛距離が落ちません」(迎打撃コーチ補佐)。
大きな体格からパワーでボールを飛ばすイメージを持たれることが多い。しかし、それは正解ではない。巧みなバットコントロールこそが松山の強みなのである。
原点は中学時代にあった。なかなかレギュラーが獲れず、野球を辞めることも考えたとき、少年マンガで高橋由伸(巨人)が、長い竹のバットを振って練習しているシーンを読んだ。
早速、3メートルの竹を用意し、毎日のように振り込んだ。ここから、彼の打力は大いに進化した。
今や、バットコントロールはチームでも屈指のものがある。それに加え、体にキレが増し、気迫も満点である。
秋季キャンプでの指揮官の厳しい言葉を「期待」と捉えた。ここから、背番号44の逆襲は始まった。
3月27日、彼は「5番レフト」で開幕を迎えた。この試合、8回には一時同点となるタイムリーを放ち、存在感を示した。31日の横浜DeNA戦ではタイムリーを含む、5打数3安打。赤いヘルメットを取って大粒の汗をぬぐうと、見事に刈り込まれた頭に、レギュラー奪取の覚悟が垣間見えた。
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