所沢凱旋勝利ならずオリックス3連敗 ルーキー・山崎福也の課題【どら増田のオリ熱コラム #23】
オリックスは想定外の開幕2連敗でシリーズ最終日を迎えることに。今季チーム初勝利を託されたルーキー山崎だったが、2回1/3で降板し、チームも4-5で開幕3連敗を喫した。
2015/03/30
開幕2連敗で増したプレッシャー
「チームが2連敗中だったし、山崎福也はプレッシャーがかかってしまったかな」
この森脇監督のコメントが全てを物語っている。オリックスは西武との開幕3連戦の最終日を2連敗で迎えた。これは首脳陣にとって想定外だったのではないだろうか。金子千尋の開幕登板回避により、残り1枠だった開幕ローテーション枠が2枠に広がったため、2年目の東明と、ドラフト1位ルーキー山崎福也(さちや)が開幕ローテーション入りの切符を手にした。
山崎はオープン戦に2試合先発登板した。テンポよくいずれも無失点で抑えている。特に最終登板となった22日の阪神戦は4回2/3をパーフェクト、5回を無安打1四球で抑える好投を見せ開幕ローテーション入りを当確させている。山崎の持ち味である「どんな球でもストライクが取れる」制球が冴えまくった投球内容だった。
「2連敗で福也はキツイよな」
これは開幕戦でファンの方と話していた時に出た言葉。恐らく森脇監督や高山ピッチングコーチら首脳陣も同じような気持ちを持っていたと思う。オープン戦の最後が完璧に近い内容だったとはいえ、大卒のルーキーにチームの今季初勝利を託すのは酷というもの。しかしチームは開幕から2連敗をしてしまう。しかも開幕からまだ無得点だ。
こんな状況の中、山崎は地元所沢にプロ野球選手として”凱旋”登板を果たした。1回は浅村に四球を許したが、焦ることもなく4番の中村剛也をファールフライで打ち取る。
そして2回、開幕以来無得点だった打線がようやく火を噴き、ここまで特に不振だったT-岡田の犠牲フライと小谷野の2ランホームランが飛び出し3点の援護をもらう。
打者一巡で3点止まりだったのは勿体なかったとは言え、オープン戦の好投と1回の落ち着いた山崎のピッチングを見た多くのファンの頭には、オリックス恒例の「山崎福也プロ初勝利Tシャツ」の発売が思い浮かんだことだろう。
しかしその裏三者連続四球で、自ら満塁のピンチを招くと、この開幕シリーズで”要注意選手”の秋山にタイムリーを許し、次の回も浅村に2打席連続四球を与えてから中村のヒットを打たれ、メヒアにタイムリーを許したところで白仁田に交代となった。
山崎のプロ初登板は2回1/3、球数62、被安打3、与四球5、白仁田が打たれてしまったため失点は3という結果に終わった。