通用しなくても……安田尚憲が一軍で得た教訓。幕張のゴジラが見据える未来【マリーンズ浦和ファーム通信#43】
幕張のゴジラはオープン戦までの一軍生活で何を感じたのか。そして、今二軍でどのような強化に励んでいるのか。
2018/04/25
千葉ロッテマリーンズ
二軍で本格的な肉体改造に着手
野球漬けの生活で若者は日々、成長をしている。高校通算65本塁打を放ち、幕張のゴジラの異名で千葉ロッテマリーンズ入りをした安田尚憲内野手。ここまで二軍でチームではただ一人、全試合の27試合にスタメン出場し打率.250、2本塁打、15打点という数字を残している。数字以上に打撃練習で見せるその打球は日に日に力強さと鋭さが増している。
「打撃に関しては150キロのストレートに振り負けないようにすることを意識しています。強いストレートに負けない体作りがメインテーマです」
スーパールーキーはオープン戦までの貴重な一軍生活で得た教訓を下にバットを振り込んでいた。オープン戦では通算13打数1安打2打点とプロの壁とぶつかり3月16日に二軍落ちをした。首脳陣がキャンプ、オープン戦とそこまで一軍で使い続けたのには理由があった。一軍でいきなり通用するとは思っていない。ただ、まず最初に一軍投手というものがどのようなものなのかを実感して欲しかった。だから一線級の投手が投げる際は積極的に起用した。首脳陣の思惑に応えるように安田は今後の指標となる大事な感覚をこの期間に吸収し、二軍での練習に生かしている。
「いろいろなものを感じることができました。もちろん高校生で150キロ近く投げる投手はいます。でも一番の違いはベース板の上でのボールの力強さの差。プロはインパクトの瞬間にもボールに勢いを感じた。それをはじき返すスイングが必要」
プロの剛速球に負けないスイングを手に入れるために本格的な肉体強化が始まった。ウェートトレーニングは週に4回。3連戦を一つの単位にして上半身ウェートの日。下半身ウェートの日。そしてウェートはしない日に分けて1週間にこのセットを2回行う。ホームゲームだけではなくビジターゲームの日も、ビジターチームのウェート場や近くのジムで場所を借りては体を鍛える日々。食事も朝昼夜の3食だけではなく補食も取るなどをしている。
「体作りは順調に進んでいると思います。体重でいうと1キロ増ぐらいですが、自分の中では体が大きくなってきている実感が湧いています」