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西武・雄星、戦線離脱の英断。エース抹消を決断させる首位快走のチーム力と復帰後の青写真

埼玉西武ライオンズの菊池雄星投手が6日、出場登録を抹消された。球団によると、左肩の機能低下で、2~3週間をめどに1軍復帰を目指す。首位を快走する中でのエースの離脱は、チームにとって大きな決断となっただろう。

2018/05/11

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コンディションが良くないのは明らか

 投げられないわけではなかった。だが、コンディションが良くないことだけは明らかだった。
 
 埼玉西武ライオンズのエース・菊池雄星が6日、出場選手登録を抹消された。エースとしてフル回転が期待されたシーズンだけに、本人は悔しかっただろう。開幕から不本意なピッチングが続き、ようやく自ら決断した形だ。
 
 開幕してからの菊池は、本調子からほど遠かった。
 
 原因として挙げられるのは、3月14日の対中日ドラゴンズのオープン戦。寝違えて違和感が出た首痛をかばううち、左肩に張りがでてしまったのだ。この試合は1イニングで降板、キャンプから積み上げてきたコンディションづくりはやり直しを余儀なくされた。
 
 だが、開幕は待ってくれない。たった2週間の突貫工事で仕上げるしかなかった。
 
 札幌での北海道日本ハムファイターズとの開幕戦、菊池は本調子からほど遠かったが、7回2失点にまとめて勝利投手となった。2戦目、ホームのオリックス・バファローズ戦は8回1失点で何とか乗り切ることができていた。
 
 崩れたのは3戦目の東北楽天ゴールデンイーグルス戦からだ。初回にいきなり連打と本塁打を浴びて3点を失う。試合はチームが逆転したため、勝利投手になったが、6回5失点だった。
 
 ここから少しずつ菊池の悪い顔が出始めた。自分のリズムで抑えられているときは問題ないが、ピンチを迎えるとマウンド上で落ち着かなくなる。それは球速にも表れていて、150キロを記録した試合でもストレートが142キロ程度しかでないイニングがたびたびあった。
 
 4戦目の千葉ロッテマリーンズ戦は7回3失点と粘りながら、8回に2失点を喫した。5戦目の楽天戦はなんとか調子を取り戻したかに見えたが、6戦目の前回登板(対楽天)は、最後まで乗り切れないまま7回裏に同点弾を浴び、今季初めて勝ち星を逃した。

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