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西川遥輝の先発外し、斎藤佑樹降板の決断……競争原理重視で勝利へ導く、栗山采配

25.3歳という12球団一の若さで開幕戦を迎えたチームは2カード連続の勝ち越しを決めた。若い選手の力を引き出しているのは、栗山監督の起用法だ。千葉ロッテ戦での3連戦はそれが明確に示された。チーム内で競争原理が機能している。

2015/04/04

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レギュラーを確約せず、調子のいい選手を起用

 千葉ロッテ3連戦で、レフトを守ったのは谷口だった。楽天との開幕3連戦ではオープン戦絶好調、昨季の盗塁王でもある西川が1番レフトに名を連ねたが、内容と結果が伴わず、谷口に代えられた。もう少し我慢するかと思ったが、栗山監督は躊躇なく決断した。

 この決断の早さは、千葉ロッテ戦の斎藤降板の決断にも通じる。ピンチを招いたとはいえ、まだ5点差、あとふたりで勝ち投手の権利を得られるというところでの交代は非情とも報じられた。観客席から双眼鏡でマウンド上の様子を眺めていた私には、斎藤が「(続投は)ダメなんですか?」と言っているように見えた。

 西川のスタメン落ちや斎藤の降板を通じて、栗山監督ははっきりした意思を表明している。それは良ければ使い、悪ければ代えますよということ。競争の原理を重んじるということだ。
 レギュラーを確約せず、調子のいい者を起用する。野手はもちろん、投手陣にも若手がひしめくファイターズが、チームとして伸びていくには、これがいちばんの道だという信念があるのだろう。

 今季の外野はセンターこそ陽が安泰だが、ライトとレフトのふたつのポジションを西川、谷口、岡の3人で争うことになる。もったいないことに、3人のうちひとりは確実に外れることになる。
 ふたりが外れるケースだってある。
 大谷がDHで起用された千葉ロッテとの初戦では、ハーミッダがライトに入り、岡がレフトを守った。前述した岡のプロ第1号が飛び出したのは、このゲームだった。

 栗山監督は残酷なまでに競争の原理を打ち出し、勝てるチームを築こうとしているのだ。

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