小谷野、安達、伊藤を外した指揮官の荒療治が成功、チームは再び機能し始めるか?【どら増田のオリ熱コラム #26】
優勝候補にあがりながら、借金が積み重なり開幕スタートダッシュに失敗したオリックス。指揮官はこれまでのメンバーを入れ替え、またオーダーも組み替える荒療治を行った。はたして、この勝利が流れを変えるきっかけになるのだろうか。
2015/04/08
ベースボールチャンネル編集部
スタメン変更が功を奏す
「ようやくこれができます」
駿太のヒーローインタビューが終わると平野智一スタジアムMCがこんなアナウンスを力強くした。オリックスは昨年から本拠地で勝ちを収めるとヒーローインタビューを受けた選手が「さらに、ひとつになろう」とファンと一緒に締めるのが慣例となっており、今年は伊藤光選手会長が考案した「みんな一緒に、輝こう」で締めることが決まっていたのだが、本拠地開幕3連敗を喫したことでこの日までこれができなかったのだ。
「この一本で明日から連勝できれば本当にいいなと思います」
引き分けで迎えた9回。ロッテの守護神西野が2アウトから竹原に四球を与え、さらに暴投したことでランナーは2塁に進み、駿太のサヨナラタイムリーツーベースヒットが生まれる。
打った瞬間に、誰もが確信した完璧なライトオーバー。ヒーローインタビューに立った駿太は大前一樹アナウンサーの質問に対し「不甲斐ない試合が多かった」「悔しさをバネに頑張っている」「お待たせしました」「(これでチームに勢いはつくか?)もちろん!」「選手みんなも必死にやっている」などなど次代のチームリーダーとして相応しい受け応えを見せた。
森脇監督ら首脳陣は前日に緊急ミーティングを行った。その結果、不調のキャプテン糸井の打順を3番から1番に変更し、同じく不振だった安達と小谷野をスタメンから外し、中島を今季初のショートで起用した。バッテリーにもメスを入れ、先発した西勇輝と2軍時代からバッテリーを組み、ノーヒットノーランまで達成している正捕手の伊藤光を山崎勝己に代えた。