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クローザー石川直也へ求める”準備”。「経験」を積み、一流選手の道を【えのきどいちろうのファイターズチャンネル#79】

ファイターズ初の沖縄開催となったソフトバンク戦で、石川直也がプロ初勝利を収めた。今季は開幕前からクローザーとして期待されており、この初勝利を糧に飛躍を遂げてほしい選手だ。

2018/07/01

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大成功に終わった、初の沖縄開催

 ファイターズ初の沖縄開催(6月26、27日、沖縄セルラー那覇)は大成功であった。2010年、沖縄で35年ぶりとなるプロ野球公式戦(4月に2軍の巨人×阪神戦、6月に1軍の横浜×ヤクルト戦)が行われて以来、しばらくセの開催ばかり続いたのだ。パは2016年のオリックス×楽天戦からだが、ぜんぜんファイターズの番にならない。実現が待ち遠しかった。ファイターズは12球団でいちばん最初に沖縄キャンプを実施したチームなのだ。公式戦の開催でご恩返しがしたかった。何しろ1970年代から名護市でお世話になってるから、伝説の「本土復帰初の1975年開催、大洋×広島戦」に遜色ない歴史である。つき合いが長いおかげで、僕でさえ沖縄セルラースタジアム那覇に改築される前の奥武山球場を知っている。日ハムキャンプの休日、韓国野球のサンバンウル・レイダースのキャンプを見学に行って、誰もいない奥武山球場の内野席から金実(キム・シル。1985年日ハムドラフト6位の田中実外野手)に声援を送ったものだ。
 
 今回はカードがソフトバンク戦なのもよかった。ホークスのキャンプ地は宮崎だが、やっぱり沖縄の人にとって九州の球団は身近だ。「2016年王者vs2017年王者」というマッチアップもよかった。球場はファンで埋まった。ファイターズは10回戦エース上沢直之があわやパーフェクト(最終的には2安打完封)という快投を見せ、翌11回戦はうるま市出身の上原健太が5回を自責点1にまとめ喝采を博し、最終回は敵の抑え森唯斗を攻略し劇的なサヨナラ勝ちをおさめた。両リーグ40勝いちばん乗り&首位西武に0.5差と肉薄だ。ご機嫌である。いや~、「肉薄」という語感は「ハム」に似合うなぁ。
 
 というのがアウトラインだ。この沖縄シリーズは「エースの風格、上沢直之」「ついに一本立ちか、上原健太」と両先発にフォーカスを当てる手もあるし、2戦ホームラン連発の「夏男、アルシア」を持ち上げる手もある。大田泰示、中田翔の活躍も目立った。が、僕が取り上げたいのは石川直也なのだ。

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