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クローザー石川直也へ求める”準備”。「経験」を積み、一流選手の道を【えのきどいちろうのファイターズチャンネル#79】

ファイターズ初の沖縄開催となったソフトバンク戦で、石川直也がプロ初勝利を収めた。今季は開幕前からクローザーとして期待されており、この初勝利を糧に飛躍を遂げてほしい選手だ。

2018/07/01

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プロ初勝利、石川直也への期待

 実は27日のソフトバンク11回戦、石川直にプロ初勝利がついた。リリーフである以上、勝ち星よりホールドやセーブポイントが重視されるとは思う。が、本人もヒーローインタビューで「思い出に残ります」と表情を緩めていた。僕はテレビのこっちで拍手だ。よかった、石川直おめでとう。この試合は9回表、直(ちょく、石川直の愛称)がリズム良く三者凡退に切り取って、裏の反撃を呼び込んだのだ。サヨナラ逆転勝利を呼び込んだ「勝利投手」! 野球は生きものだから、打席に立たないパの投手も攻撃に参加できる。攻と守は深いところでつながっている。
 
 交流戦明け、リーグ戦再開の登板はいまいち冴えない姿を晒した。僕は石川直のことになるといつもヤキモキする。大体、有原航平がクローザー起用される事態って何なのだ。トンキンが調子を落としたら石川直が抑えに回るべきだろう。そういう期待で2018年シーズンは始まったのだ。目標のバーは下げちゃいけない。石川直はそれだけの投手だ。有原さん、僕がいますから先発に戻ってください。それを態度で示してほしい。
 
 24日楽天戦8回2死ニ、三塁のピンチを振り返ろう。田中和基の1塁ゴロを中田翔が捕球した。と、お見合いだ。中田がベースを踏むのも、石川直のベースカバーも遅れ内野安打。僕はピッチングにも通じることだと思う。石川直は準備をするべきだ。凄腕のプロは(「自分の投球」「自分の調子」と自分自分になるのでなく)、状況を読む。そして準備するのだ。あらかじめこうなったらこう対処しようと想定する。その準備の引き出し、想定の幅が「経験」ってやつだ。
 
 石川直は今季、「経験」を積んでようやく「自分自分」ではなく、相手と野球ができるようになった。欲を言えばもう一つ球種がほしい。技術的にはそういうこともあるんだけど、もっと大事なのは準備だ。準備のできない野球選手は一流にはなれない。奮起を促したい。
 
 石川直也、沖縄での初勝利をジャンピングボードに飛躍してくれ。と思ってたら有原航平が登録抹消になった。これは再配置転換、先発復帰ということだろうか。この用兵の成否がシーズンを左右しそうな気配だ。面白くなってきた。
 
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