中継ぎカルテット戦線離脱で、勝利の方程式が崩壊 故障渦に苦しむオリックスに打開策はあるか?
オリックスが苦しんでいる。悪夢の6連敗で、独り抱えの借金12。打線が低迷し、また昨年の快進撃を支えた中継ぎカルテットも故障で戦線離脱した。他の選手にとっては、ここがチャンス。こんなときこそチーム底上げのチャンスでもある。
2015/04/16
ベースボールチャンネル編集部
まさかの故障者続出で野戦病院状態
悪夢の6連敗で、独り抱えの借金12。開幕前には優勝候補の筆頭に推されていたオリックスが、泥沼であえいでいる。
15日は中継ぎ陣が踏ん張れず、7回に2番手の塚原が2失点を喫し、ソフトバンクに逃げ切られた。その前日14日は、対照的に好投した先発・西を130球以上も引っ張り、逆転負けを喫した。2つの敗戦に共通するのは、致命的な中継ぎ陣の駒不足だ。後ろが頼りないから、西を引っ張らざるを得なかった。
開幕直前には比嘉幹貴が右肩痛、岸田護が左腹斜筋損傷で離脱。開幕すると守護神・平野佳寿がベースカバーで右足首を痛め、関節痛で消えた。そして、最後に残っていた佐藤達也までが、15日に腰痛により出場選手登録を抹消された。
30億円以上を投入した大型補強が注目を集めたオリックス。昨季わずか2厘差で優勝を逃したが、その快進撃の原動力は、この中継ぎカルテットの存在だった。そんな4人が、揃って姿を消した。
「みんなでカバーしていくしかない。悪い流れは仕方がない」
森脇浩司監督も、自然と下を向きがちだ。故障者は中継ぎカルテットだけではない。絶対エースの金子千尋はオフの右肘手術から復帰のメドが立たず。先発陣では吉田一将も左脇腹痛で開幕直前にリタイアした。
野手に目を移しても主砲と期待された新加入のブランコが右膝故障で開幕直後に登録抹消。ヘルマンも右太もも裏の肉離れで、復帰は5月以降の見込み。まさに野戦病院だ。
故障渦、という敗因がはっきりしている以上、まずは彼らの復帰を待つしかない。加えて弱点を補う早急な補強が必要だろう。すでに瀬戸山隆三球団本部長は「実際に獲得するかは分からないが、抑え投手と4番打者のリストアップはしている」と話している。