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西武・菊地雄星、ソフトバンク戦初勝利は近い。女房役が語る課題、13敗目に見た明るい兆し

 埼玉西武ライオンズの菊池雄星投手は24日、ヤフオクドームでの福岡ソフトバンクホークス戦に先発登板。8回を投げ、4安打3失点で黒星を喫した。2本塁打を浴び、入団以来、ソフトバンク戦は13連敗となった。

2018/08/25

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8回4安打3失点、中身は十分あった

 昨季のヤフオクドームでの2試合は散々な内容だった。マウンドとの相性が合わないのか、ストレートの球速が10キロくらい下がることもあり、コントロール、変化球の制球ともメットライフでの菊池とは別人だったのだ。リリースポイントが1球1球異なり、「このままでは故障に繋がる」と土肥ピッチングコーチが交代を決断したことさえあるほどだ。
 
 ヤフオクドームでの試合をメインに取材する鷹番記者は「雄星が150キロを投げる投手だという話は聞くけど、ここではそういうピッチャーだという印象がない」と言ったこともあった。ヤフオクでの菊池は、まさに普通のピッチャーだった。
 
 「本当に、ここに来るまで先週の試合が終わってから、ブルペンでよくて、それをぶつけた感じでした」
 
 昨季もそんなことを語っていた。彼自身のイメージとピッチング内容が繋がったことは、今後の大きな自信になるだろう。この日の最速は155キロを記録し、10奪三振。今季のヤフオクドームの球速表示はトラックマンデータがはじき出すものと整合され、高い数字が出やすくなったというのはある。「スピードが持ち味の僕のようなピッチャーにとって、気分がいい」と菊池は言うが、155キロを何度も計測することはそう多くはない。
 
 「ヤフオクドームを克服したんじゃないですか」
 
 ヤフオクドームの長いミックスゾーンを歩ききったあと、炭谷は、最後にそう答えた。
 
 もっとも、菊池に課題がないわけではない。自信を持って臨んでくる今宮や柳田、中村晃に対して、もう少し対策を考えていくべきだろう。
 
 だが、8回4安打3失点完投には中身が十分にあった。
 
 この内容をいかに信じるか。初勝利はもう間近に迫っている。
 
 
氏原英明

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