中畑監督も絶大な信頼 対右打者打率.181、DeNAリリーフ陣を支える加賀繁
好調ベイスターズの中継ぎ陣の一人がサイドスローの加賀だ。実は、加賀は右打者に強く、各チームの右打者の助っ人に対しても相性がいい。
2015/04/18
あえてルナと勝負した目的
4月12日中日戦、12回裏2死1、3塁の中日ドラゴンズサヨナラのチャンス。
中畑監督は平田を敬遠した。
4番のルナを迎えたところで、中畑監督は林から加賀への継投を選択。
結果的に継投した加賀が初球を弾き返されてあっけなくベイスターズのサヨナラ負けとなったわけだが、わざわざ4番でリーグ有数のバットコントロールを誇るルナではなく、平田に続いてルナも敬遠して、この試合途中出場の藤井と勝負するのがどちらかというとセオリーではなかったではなかろうか?
このセオリーとは異なるルナとの勝負をあえて選択した裏には、加賀の特徴が隠されている。
もう一つの場面を振り返ってみたい。
4月2日広島戦、11回表2死1、2塁の広島カープ勝ち越しのチャンス。
打席に迎えるのは選球眼に定評のあるカープの新外国人選手グスマンというところで中畑監督は加賀への継投を選択。
加賀が初球を投じると、グスマンはビックリしたように仰け反るような仕草を見せるが、投じられたボールはアウトコース一杯に決まるストライクゾーンのスライダー。
加賀の特徴であるサイドスローに対してタイミングが合っていないのはこの初球を見ただけで明らかで、結局グスマンをショートゴロに打ち取った加賀がピンチを脱したのであった。
加賀といえば、バレンティンキラーとしても有名で、昨年まで16打数ノーヒットと、ホームランどころかヒットすら打てていない。
バレンティンだけではなく、昨年はロペスに対して2打数1安打、ルナに対して6打数1安打、阪神ゴメスに対して3打数0安打、マートンに対して2打数0安打、ロサリオに対して2打数1安打、エルドレッドに対して1打数0安打、李大浩に対して2打数0安打、ヘルマンに対して1打数0安打と、右打ちの外国人選手にはなんと21打数3安打と対戦打率.143とほぼ完璧に抑え込んでいる。
もちろん外国人選手に限らず日本人の右打者についても相性は抜群で、表の通りの対戦成績を残し、昨年は対右打者については打率.218という数字を残し、今年についてもここまで打率.181という数字を残している。