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獅子の3番・浅村栄斗、進化する打撃技術―「無心のフルスイング」から、思考の一打へ【中島大輔 One~この1打席をクローズアップ】

ライオンズの3番を任される浅村栄斗。7年目を迎え、その打撃技術は大きく進化している。今回は4月15日対東北楽天戦、3回裏1死満塁の場面だ。この打席、浅村は何を考えていたのか。本人の言葉とともにひも解いてみる。

2015/04/21

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ベースボールチャンネル編集部



中村、メヒアとともに強力クリーンアップを形成

 より高い確率で犠牲フライを打つためには、右方向を狙ったほうがいい。そう考えた浅村は、「引っかけないように、それだけ考えて打席に入りました」。結果、右中間を破る2塁打となったのだ。

 だが、確かにキャッチャーの構えより真ん中よりに入ってきたが、ストライクゾーンを9分割すれば、「内角低め」に分類されるコースだった。甘い球では、決してない。浅村はどうとらえたのだろうか?

「どうですかね。犠牲フライと頭にあったので、あのコースを強引に引っ張るのではなく、あっち(右)にという考えがあったので。いいところに飛んでくれたのかな、と」

 犠牲フライを打とうと右方向への打撃を狙い、初球にシュートがやや真ん中よりに入ってきた。そこで自分の定石通りに打ちに行き、狙い以上の結果が出た。それが、同点打の因果関係だ。
 浅村の一打を皮切りに、チームは3回に6点を奪って逆転。計19安打で14点を奪い、快勝を収めた。

「ヒットだけじゃなくてフォアボールでも、中村(剛也)さんの前に塁に出ることを考えています」

 昨年11月に左肩を手術した影響で春季キャンプでは思うような調整をできなかったものの、開幕から4月18日までのオリックス戦での17試合で、ヒットが出なかったのは2試合だけ。ここまで打率.317をマークしている。

 開幕直後の浅村は、決して本調子ではなかった。19日のオリックス戦では、2回裏のカラバイヨの打球にダイブし、右手首を捻った。打撃に影響を及ぼさなければと願うばかりだが、これからさらに状態を上げてくれば、打点王に輝いた2013年以上の成績も期待できそうだ。

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