吉田輝星は高校トップ評価、大学生候補は豊作年! ドラフト会議、注目選手をタイプ別解剖<投手編>
プロ野球新人選手選択会議(ドラフト会議)が25日に開催される。学生に義務付けられたプロ志望届の提出期限も締め切りとなり、いよいよ本番を迎えるのみとなった。高校・大学総勢251人に社会人・独立リーグ所属選手が12球団の指名を待つ。ドラフト候補者をタイプ別に紹介する。
2018/10/16
中継ぎ・クローザータイプ
トップ評価は大学生からになるだろう。
1番手に上がるのは甲斐野央(東洋大)だ。侍ジャパン大学代表でもクローザーを務めた実力者はストレートの最速が159キロ。秋季リーグ戦で3試合連続の救援失敗など苦い経験もしているが、将来のための肥やしになるはずだ。
日体大の東妻勇輔もリリーフで起用できそうだ。ストレートの最速155キロを誇る力投派右腕。大学3年時のリーグ戦ではノーヒットノーランを達成するなど先発の適正もあるが、本人はリリーバーを志望しているという。このほかでは若山蒼人(中部学院大)、白銀滉大(駒大)らがいる。
社会人にも、リリーバー適正の投手は多い。面白そうなのが杉山一樹(三菱重工広島)だ。193センチの長身から最速153キロのストレートを投げる。高卒3年目で伸びしろも期待でき、リリーバーとして起用すれば化ける可能性もある。
今年夏の都市対抗でリリーバーとしての適性をみせた滝中瞭太(Honda鈴鹿)も好投手だ。140キロ後半のストレートと変化球を駆使し、しっかり役目を果たすだろう。臼井浩(東京ガス)は身長170センチと上背こそないが、試合の流れをシャットアウトできる。荒西祐太(Honda熊本)は右サイドから150キロを投げ込む稀有なタイプとして重宝がられるだろう。また、左腕では、1位候補と騒がれた平尾奎太(Honda鈴鹿)や左澤優(JX-ENEOS)なども中継ぎで使えそう。
一方、高校生は早くから先発・中継ぎタイプと決めるのは難しいが、ピッチングスタイルを考慮すると、上手くこなせるタイプがいるのも事実だ。その最たる例として挙げられるのが、今夏の甲子園優勝投手・柿木蓮(大阪桐蔭)である。柿木は150キロを超えるストレート、スライダー、スプリットを投げ込む。試合をつくる力もあるが、試合の流れを読んでピッチングできる器用さを兼ね備えている。
昨秋の神宮大会を制した明徳義塾(高知)の市川悠太も中継ぎ投手として期待できそう。右サイドからの最速149キロのストレートはショートイニングで生きるはずだ。まだ線が細く、シーズンを戦い抜くのは難しいが、しっかり段階を踏めば立派なリリーバーになる可能性を秘める。明徳義塾卒はプロで大成しないとの評判もあるが、意地を見せたいところだ。
無名どころでは、最速152キロをマークした菰野(三重)の田中法彦がいる。馬力型の投手で、後ろを任せたい。また、左腕には、最速148キロを武器に三振がとれると評判の藤嶺藤沢(神奈川)の矢澤宏太も候補者に名を連ねている。
氏原英明