DeNA・ソト、来日1年目で本塁打王 入団テスト生から一躍タイトル、わずか107試合で41発
2018/10/15
横浜DeNAベイスターズのネフタリ・ソト内野手が入団テスト生から一気に本塁打王へ駆け上がった。今季、わずか107試合で41本塁打を放ち、来日1年目にしてタイトルを獲得した。
プロ野球のセ・パ公式戦の全日程が13日に終了。セ・リーグ本塁打王には、シーズンを通してトップを争ってきた丸佳浩外野手(広島)でも、筒香嘉智外野手(DeNA)でもない外国人選手の名が刻まれた。
プエルトリコ出身のソトは昨年、DeNAの入団テスト生として来日した。米国で07年からシンシナティ・レッズ傘下でプレーし、13年にメジャーデビュー。3球団を渡り歩いたが、メジャーでの出場は34試合、打率.071だった。新天地として選んだ日本プロ野球でその才能を開花させた。
オープン戦で打率.313の結果を残し、3月29日の開幕1軍に名を連ねた。だが、練習中に右ふくらはぎを痛め、試合に出ないまま同31日に登録抹消。チームの打撃不振により、チャンスが訪れたのは5月6日だった。
昇格したその日の読売ジャイアンツ戦(横浜スタジアム)に「2番・右翼」で先発出場すると、初回に巨人先発・野上亮磨投手からNPB初打席初安打となる適時二塁打を放った。続く第2打席ではバックスクリーンへ飛び込む初本塁打をマーク。5打数2安打1本塁打2打点で、見事に起用に応えた。
5月は打率.354、4本塁打と打棒を発揮。勢いは衰えることなく、7月から9月の3カ月で計30本塁打を量産した。10月7日の広島戦で40号をマークし、ついに本塁打王争い単独トップに躍り出た。
ソトの特筆すべき点として、長打率の高さが挙げられる。長打率はリーグ1位の.644。今季は8度のマルチ本塁打を記録するなど、長打の固め打ちが目立った。初球打ちの打率が5割近い数字を誇り、積極的に打ちに行くスタイルである。今季は107試合に出場し、打率.310(リーグ11位)、41本塁打(リーグ1位)、95打点(リーグ5位)だった。
また豪快な打撃に注目が集まるが、守備では複数ポジションをこなすユーティリティープレイヤーでもある。今季はチーム事情によってポジションを変え、一塁、二塁、右翼の守備についた。
今季3年ぶりにクライマックスシリーズ(CS)進出を逃したDeNA。来季もアレックス・ラミレス監督の続投が決定しており、20年越しのリーグ優勝、日本一に向けて、ソトの存在は欠かせないものとなるだろう。