心は繊細、でも一途で熱い。巨漢助っ人・ペーニャが見せる元メジャーリーガーのプライド
今季、ソフトバンクからオリックスに移籍したペーニャ。昨年は膝のケガに悩まされ、成績も低迷したが、ケガが癒えた今季、来日1年目の2012年にマークした21本を大きく超え、すでに31本とホームランを量産している。オリックスの開幕スタートダッシュを成功させ、クライマックスシリーズ進出を決めた要因の一つとして、やはりこの男の存在抜きにしては語れない。
2014/09/24
李大浩への強烈な対抗心
この大男、メジャーリーグ復帰の可能性があるのだそうだ。今季の好調を、海の向こうの球団も注目しているということだ。
ペーニャと李大浩。今季のスタート、巨漢外国人同士が互いにチームを入れ替わった。
それぞれのチームの4番の後釜に座るという珍しい移籍になった。
オリックスの4番、ウイリー・モー・ペーニャ。そもそも力はあった。
「打つポイントがブレないんです。縦横の変化にも意外に崩れない。状態が良ければかなりの確率で仕留める技術を持ってます」。
評論家、佐野慈紀氏が言う。
ホームランは大台の30本に乗り、85打点はタイトルに届きそうな位置にある(9月22日現在)。
ただ、本人は「ホームランは中村(西武)、打点は中田(日本ハム)にやるよ。チームが勝つことが一番」と数字に興味はない。
こだわりがあるのは、対巨漢当事者に対してだ。
「あいつには負けられない」とペーニャは李大浩を意識する。
この意識過剰が災いしたのかもしれない。その結果、ソフトバンク戦は夏場までホームランと打点がなかった。
昨年、膝を故障して6月に1軍登録を抹消され7月に手術。去年の成績は1本塁打16打点。そのまま解雇になった。
今年はケガが順調に回復し、不安がほぼなくなったことが好調の一番の要因。それと意外に性格が日本的で野球も合っているのかもしれない。それがエピソードからうかがえる。