心は繊細、でも一途で熱い。巨漢助っ人・ペーニャが見せる元メジャーリーガーのプライド
今季、ソフトバンクからオリックスに移籍したペーニャ。昨年は膝のケガに悩まされ、成績も低迷したが、ケガが癒えた今季、来日1年目の2012年にマークした21本を大きく超え、すでに31本とホームランを量産している。オリックスの開幕スタートダッシュを成功させ、クライマックスシリーズ進出を決めた要因の一つとして、やはりこの男の存在抜きにしては語れない。
2014/09/24
験担ぎ、大好きなバナナのこだわり……繊細な一面も
まず験を担ぐほうだ。好調の時はタクシーでの球場通いに同じ道を選択し、練習のティー打撃で同じ相手にボールを投げてもらっている。
ソフトバンク時代には、秋田遠征でベンチ内にカエルが忍び込んでいたことがあった。その夜、打撃爆発。それからカエルの置物をベンチに持ち込んだ。
好物バナナへのこだわり。一般的なものの1・5倍、約30センチの長さのプランテインバナナを好む。市販されていることが少ないため、球団に相談。京セラドームの横のイオンから特別に仕入れてもらっている。
そして野球での一途さも。バットを握る際の滑り止めには一般的なスプレータイプではなくて、スティックを使う。接着力が強くグリップが固まる。手袋もぴったりするもので滑ることを極端に嫌がる。「剥がれずに手にフィットしないと嫌なんだ」とハードな感覚を好む。繊細な大男なのだ。
「ソフトバンクの時からですが、全力疾走するんです。メジャーリーガーのプライドが垣間見える」と佐野氏が感心する。プライドと言えば、交流戦の開幕、DHではなかったためスタメンを外され、「なぜ出られないんだ」とロッカールームでつい暴れた。熱いのだ。
15年ぶりのリーグ制覇に向かっているチームには細やかで熱い、手を抜かないプレーは欠かせない。