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【データで選出9・10月月間MVP】日本ハム・西川、月間13盗塁でパ野手トップ セ投手は巨人・菅野が投球回で圧倒

2018/10/19

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過密日程で打席多かった阪神・大山がセ最高の貢献

 評価には(1)セイバーメトリクスの一手法を用いて選手の働きを得点換算し、(2)同じ出場機会を「平均的な成績の選手」が担った場合の働き(得点)を基準(=0)に置き、どれだけ上積みをつくったかという推定値を算出して行った。「平均的な成績に対して大きな差をつくり」、また「その状態で多くの出場機会を重ねていく」ことで増えていく数値なので、質と量、両面での貢献を見ることとなる。図中の[ ]で囲んだ項目でグラフが右に伸びているものはリーグ平均以上、左に伸びているものは平均以下だった数値だ。
 

 
 まず野手から見ていく。パ・リーグは西川遥輝(日本ハム)、セ・リーグは大山悠輔(阪神)がそれぞれ16.4点、17.0点と最高の貢献を見せた。
 
 山川、吉田正尚(オリックス)、大山、ソトは打撃で大きな差をつけている。ソトは9・10月で14本塁打を放ち月間MVPを獲得したが、データを主眼に置いても最高の打撃評価を得ていた。
 
 大山は9月16日の1試合3本塁打などもあり、15.7点とセ・リーグではソトに次ぐ打撃貢献を見せた。ただこれは阪神が9・10月に多くの試合を残しており、ひときわ多い149打席に立つことができたことも影響している。高い打撃の質で、多くの打席(量)をこなせたことが高評価につながった。
 

打撃でのビハインドを補った日本ハム・西川の走塁・守備

 守備評価には同じイニングを守った平均的な同ポジション選手と比較してどれだけ失点を防いだかを表すUZR(Ultimate Zone Rating)を使用する。しかしUZRは同ポジションの選手との守備を比較する指標であるため、今回のように異なるポジションの選手を比較する際は、ポジション間の補正を行う必要がある。一般的に高い守備力、もしくは独自性のあるスキルを要するポジション(遊撃手や二塁手、捕手など)を守った選手はプラスに補正をかけ、その逆のポジション(一塁手や左翼手など)はマイナスの補正をかけるといった具合だ。この守備位置補正をUZRに加えたものが守備貢献となる。
 
 この部門で他選手に大きな差をつけたのが西川だ。打撃貢献は傑出するほどではなかったものの、ほかのスラッガーが積み上げにくい守備貢献で差を詰めた。その差をさらにひっくり返したのが走塁貢献だ。9・10月は13回盗塁を企図し、すべて成功。盗塁王を争っていた中村奨吾(ロッテ)、源田壮亮(西武)を一気に突き放した。

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