【日本Sを読み解く】雌雄を決した”割り切ったプレー”。流れ決めた1回表、広島に見えた消極性
「SMBC日本シリーズ2018」第4戦が10月31日、ヤフオクドームで行われ、福岡ソフトバンクホークスが4－1で広島東洋カープを下した。ソフトバンクが星を2勝1敗1分とし、ついに一歩リード。この試合の勝負のポイントはどこにあったのだろうか。
2018/11/01
鈴木誠也は“シリーズ男”の風格
2試合で3本塁打を放ち、すでにシリーズ男の風格を醸し出している鈴木誠也は完全に割り切って打席に入っている。
「結果どうこうというよりは、打席での考え方や入り方はいい状態ではあるので、冷静に、しっかり自分の課題を持って入れている。それが今はいい結果につながっていると思う」
そう語る鈴木は、高めのストレートを狙っている打席が多い。
前日、ミランダからホームランを打った際には、「（ミランダは）チェンジアップが良かったんで、低い球に目付けしても振ってしまうと思った。高めに目付けをして叩くという意識でした」と語っている。
結果とはやろうとしてきた過程にすぎない。
相手が最良プレーをすれば、こちらの結果は生まれないし、一方、結果だけが先走ってしまえば、戦況を見極めることはできない。
好不調の波はそれぞれある。結果が出た、出ない、もある。
しかし、短期決戦においてそれは重要じゃない。
殊勲の上林は言う。
「内川さんがいっていたのですが、日本シリーズはどれだけ打ったかではなくて、どの場面で打ったか」
シリーズはまだ4戦を終えたばかり。初戦は引き分けだったから、実質3試合を終えたにすぎない。広島が状況を打開するチャンスはある。
氏原英明