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一振り稼業のヒーローは、オリックス竹原直隆、DeNA後藤武敏。代打成績で見えてくるチーム事情【広尾晃の「ネタになる記録ばなし」】

ブログ「野球の記録で話したい」を運営中で『プロ野球解説者を解説する』(イーストプレス刊)の著者でもある広尾晃氏。当WEBサイトでは、MLBとNPBの記録をテーマに、週2回、野球ファンがいつもと違う視点で野球を楽しめるコラムを提供していく。今回は、各チームの「代打成績」についてだ。

2015/05/01

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代打成績がチーム事情を反映する

 4月が終わった。セパ両リーグともに前評判の高かったチームが出遅れ、意外なチームが健闘を見せている。しかし自力のあるチームはこれから巻き返すことになるだろう。

 代打成績は「チーム力」というよりは、「チーム事情」を反映したSTATSといえるだろう。
 チーム力が万全で、スタメンが好成績を上げ、投手も完投するようなチームでは、代打は出る幕がない。一方、投手が頻繁に交替したり、打撃不振のスタメンがいるようなチームは代打起用が多くなる。また、代打は監督によっても方針が異なる。多く打者を試してみたいと思う監督は、代打を多く起用するし、一人の選手をじっくり見たいという監督は、あまり代打を送らない。
 代打成績には、そうしたチーム事情や個性が反映されている。

 昨日時点での各球団の代打成績を見てみよう。
 まずはパリーグからだ。

広尾様0501表1

 代打起用数の中には「代打の代打」で実際には結果を残さなかった打者も含めた。
 ソフトバンクが積極的に代打を起用し、好成績を上げている。四球数も多いので、出塁率も高い。オリックスは、打点が断トツのトップ。後述するがすべて竹原が稼いだものだ。
 楽天、日本ハム、ロッテは、打率1割台とチャンスを活かせていない。しかしその中でロッテは、5四球があり出塁率は2割を超えている。ちなみにそのうち、2つは今江に対する敬遠だ。西武は代打起用数も少なく、一度も成功していない。

 続いてセリーグだ。投手交代があるので、代打起用数はパリーグよりはるかに多い。

広尾様0501表2

 広島は打率が3割超、出塁率も4割を超えている。代打成績は優秀だが、それはレギュラーに故障者や不振の選手が多いからでもある。
 DeNAは、代打起用数が最多で本塁打は2本。中日には“恐怖の代打”小笠原道大がおり、12打点は最多だ。巨人は代打成功率は高くないが、9四球は特筆すべき成績だろう。阪神は、代打で2度も死球を受けた打者がいる。

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