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予想外の主軸や投手陣の不調に苦しんだ巨人。”攻走守”にわたりチームを支えた鈴木、高橋由、井端らベテラン勢の貢献

セリーグのペナントレースもいよいよ大詰めを迎えた。優勝間近に迫った巨人。しかし、一方でこの時期まで優勝争いがもつれるとは予想していなかった方も多いのではないだろうか? 要因として、広島や夏場以降のDeNAの猛追など他球団が好調だったこと、そして何よりも巨人の中心選手の不振や不調があげられる。しかし、それでも6月8日から一度も首位の座を明け渡していない。一体、今年の巨人の強さはどこにあったのだろうか? キーワードは走攻守における「ベテラン」だ。

2014/09/25

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高橋、井端……ベテランがチームを救った

 この鈴木の他にも、代打の切り札として高橋由伸がベンチに控え、今季中日から移籍してきた井端弘和も攻守でチームを支えた。
 
 また、首位攻防となった9月17日の広島戦では、大田泰示が逆転の一発を放ち、9月19日のヤクルト戦ではプロ16年目の加藤健がお立ち台に上がった。プロ野球評論家の与田剛氏は言う。
 
「スタメン選手を見れば、どのチームも大きな戦力差はないと思うのですが、ベンチに控えている選手の層の厚さは巨人が群を抜いています。だから、どんな試合展開になっても慌てないし、しっかり対応してくる。特に、高橋、鈴木、井端といったベテランの存在はものすごく大きかったですね」
 
 そしてこう続けた。
 
「なかなかベストオーダーが組めず、原監督も試行錯誤しながらの戦いになったと思います。それでも勝負どころの9月に照準を合わせ、うまくベテランを休ませながら若手にも経験を積ませた。こうした戦いができたのも選手層の厚い巨人ならではです。苦しいシーズンではありましたが、この先の戦いに生きてくるシーズンになると思います」
 
 勝負どころを見据え、チームが苦しい状況であっても決して焦らず、総力戦で試合をものにしていった巨人。
 
 かつてのように一発で試合を決める派手さはないが、どんな状況に追い込まれても活路を見い出せる強さが、今の巨人にはある。

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