年の瀬のハロー&グッバイ。衝撃の2V2大型トレード成立で期待する化学変化【えのきどいちろうのファイターズチャンネル#91】
今年のオフシーズン、精力的に戦力補強を進めるファイターズ。先日は東京ヤクルトとの大型トレードが成立した。
2018/12/15
金子・王の加入決定。あとは外国人の去就だけだと思われたが……
本当なら今週の当コラムは金子弌大、王柏融の電撃加入でおなかいっぱいであるはずだった。何しろ隔週連載だから「金子千尋」獲得は、満を持して扱うべく入団会見を待っていたくらいなのだ。長年のパ・リーグ党として金子の投球をいつも惚れ惚れと見つめてきた。もちろんウヒョウヒョ案件だ。知人の間では「えのきどの『金子ハム入り決定!』のLINEはヤフー速報より早かった」と評判だ。いかに研ぎ澄まされた心理状態で決定の一報を待っていたかである。「弌大」の漢字変換も、その日のうちに「いちで変換できるよ」と触れてまわった。
また王柏融に関してはわざわざ台湾まで見に行っている。かつラミガールズ(台湾ラミゴモンキーズのチアガール)に鼻の下を伸ばしている。今年は札幌ドームの親善試合でHBCラジオの実況ブースにも入った。「大王」のファイターズ入りを夢見た、たぶん日本最初の100人くらいには入ってると思う。何しろ今季は三冠王に輝いた「台湾野球の代表作」だ。わくわくしないほうがどうかしている。
ファン感で吉田輝星らドラフト組のお披露目も終わり、心配なのはレアードとマルティネスの去就だけだった。が、12月11日朝、高梨裕稔、太田賢吾⇔秋吉亮、谷内亮太のトレードが報じられ、事情が一変する。衝撃だった。高梨は2016年の新人王だ。太田は「ポスト田中賢介」の次世代内野手だ。ともにこれから本格化が期待される選手だ。「なっしー」「ケリー」の愛称でファンにも親しまれている。まぁこういうのはお互い様で、ヤクルトファンのショックだって相当なものだったと思う。その日は気持ちの整理が大変だった。
大型トレードである。秋吉亮は元WBC戦士、ヤクルトの抑えを任された男だ。谷内は守備に定評のあるユーティリティープレーヤー。なるほど補強ポイントだ。ファイターズのことだから(故障がちだった)秋吉の復活に目算を持っているのだろう。とりあえず僕が思ったことは、ハムファンの「戦友」、伊集院光さんが喜んでるだろうなぁということだった。秋吉亮の出身高校、都立足立新田高は伊集院さんの母校でもある。僕なんか出身高校の隣りの日大二高から五十嵐信一が出ただけで生涯の自慢なのだ。隣りでさえこんなに嬉しいのだから、もし母校の後輩がファイターズのユニホームを着たりしたら感無量だろう。