NPB、平成の打撃ベストナインは? ポジション別最強打者を選出<三塁手編>
2019/01/01
ハイアベレージの小笠原か、破壊力の中村紀か
今季は、自身初のベストナインに輝いた福岡ソフトバンクホークスの松田宣浩や、横浜DeNAベイスターズの宮﨑敏郎らの活躍が目立った三塁手。本塁打王6度、打点王3度の実績を持つ埼玉西武ライオンズ中村剛也は、前半戦不振に陥ったが、夏場に大きく盛り返し、8月の月間MVPにも輝いた。
若手では、中日ドラゴンズ福田永将、阪神タイガース大山悠輔らがレギュラーに定着し、来季の飛躍を感じさせる成績を残した。また、今季オリックス・バファローズでプレーした小谷野栄一、栃木ゴールデンブレーブスの村田修一らが現役を引退。来季からは指導者としてのキャリアをスタートさせる。
平成のOPS三傑は、小笠原道大、中村紀洋、村田修一となった。
小笠原道大(2003)128試合、打率.360、160安打、31本塁打、100打点、OPS1.122
〇首位打者 〇最高出塁率
中村紀洋 (2001)140試合、打率.320、168安打、46本塁打、132打点、OPS1.064
〇打点王 〇最高出塁率
村田修一 (2008)132試合、打率.323、158安打、46本塁打、114打点、OPS1.062
〇本塁打王
「3割30本」を通算9度記録するなど、高いレベルでコンスタントに結果を残した小笠原。日本ハムファイターズ(現北海道日本ハムファイターズ)時代の2003年には、驚異のOPS.1.122をマークした。出塁率.4725は、NPB史上歴代5位で、平成に限れば、1991年に落合博満が記録した.4728に次ぐ数字となっている。プロ生活では、捕手や一塁手としても活躍したが、この年は三塁を守った。
2001年の中村紀は、本塁打と打点において小笠原を上回る。この年、中村紀の前を打ったタフィ・ローズが55本塁打を放ったため本塁打王とはならなかったが、132打点で打点王を獲得した。また、打率も3割を超え、104四球を選んで最高出塁率にも輝いている。
中村紀に近い数字を残したのが、2008年の村田だ。北京五輪の影響などで欠場はあるものの、横浜ベイスターズ(現横浜DeNAベイスターズ)の4番打者として、球団新記録となる46本塁打を放った。四球は55個にとどまったが、長打率は.665と高い数字を誇った。
ハイアベレージの小笠原か、クラッチヒッター中村紀か、長打率の村田か。出場試合数による貢献度や、数字のインパクトをみて、三塁手部門は中村紀としたい。
平成では、上記3人のほかにも、1996年の江藤智や2004年の小久保裕紀ら、OPS1.000超えの三塁手が登場した。中村剛も、2009年に48本塁打、122打点で、OPS1.010を記録している。近年では新たな芽も出てきつつある三塁手。来季は、ベテランと呼ばれる年齢となった中村剛や松田が、若手に刺激され、さらに成績を伸ばせるか注目したい。
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