清水不在で開幕捕手も混沌。野手はし烈なレギュラー争い【えのきどいちろうのファイターズチャンネル#94】
2019年、ファイターズの開幕スタメンはどうなるのか。レアードが抜けたことで、内野・外野に空きができる。そして、正捕手候補に近いと言われていた清水が開幕に間に合わない事態に。各ポジション、し烈なレギュラー争いが繰り広げられる。
2019/02/04
開幕スタメンが読めない
キャンプが始まった。いよいよファイターズのユニホームを着た金子弌大、王柏融、吉田輝星が見られる!背番号5の大田泰示や背番号4の谷口雄也が見られる!
ファンの心は踊る。アリゾナ州スコッツデールの1軍キャンプ、国頭の2軍キャンプともに「目玉商品」があってメディアが殺到しそうだ。いや、もしかすると国頭のほうが人気を集めるかもしれない。前述の吉田輝星をはじめルーキー組、人気者「谷口きゅん」こと谷口雄也ら若手組、そして今季かぎりの引退を発表している田中賢介と見出しになりそうな選手が揃ってる。
一方、アリゾナは競争だ。今季の開幕スタメンは読めない。早い話、レアードが抜けたサードの定位置を誰が掴むのか。横尾俊建だろうか。谷内亮太や石井一成だろうか。あるいはコンバート案で大田泰示、近藤健介、淺間大基だろうか。さっぱりわからないじゃないか。仮にタイシやコンスケのコンバートが実現した場合、今度は「空いた外野のポジションを誰が掴むのか」という問題が発生する。
セカンドも「ポスト賢介」は渡邉諒で決まりなのだろうか。杉谷拳士、松本剛もチャンスを狙っている。石井や横尾という手もある。で、もちろん田中賢介を忘れてもらっちゃ困るのだ。「ポスト賢介」の座は自分から奪い取ってみろ、と闘志を燃やしているんじゃないか。
ちなみに野球解説者の岩本勉氏と僕は先月、札幌市内でトークイベントをやったのだが、そのなかの企画「開幕スタメンを予想する!」に2人して控え室で頭を抱えたのだ。いつにも増して今年はキャンプ&オープン戦で誰がチャンスをモノにするかわからない。現時点で予想するとつい無難なチョイスをしてしまいそうだが、実際は偶然の要素も加わって、まさかという選手が抜擢されたりするものだ。
偶然の要素といえば捕手の清水優心である。昨オフ、倍増の年俸2000万(推定)で契約更改しいよいよ正捕手への地歩を固めた、と思われていた。必然の要素だけを見れば「出場試合が増え、成長した2018シーズン」→「自信をつけ、本格化する2019シーズン」という流れだったろう。それが腰痛で頓挫することになった。ヘルニアの手術をして、開幕絶望だ。1軍のアリゾナキャンプに選ばれた捕手は(コーチ兼任の鶴岡慎也を別とすれば)、黒羽根利規、石川亮の2人だけだ。
前述のトークイベントでも開幕捕手をどうするかは悩みどころだった。一応、僕は石川亮を、ガンちゃんは鶴岡慎也を選んだ。僕も可能性から言ったらキャリアのある鶴岡、黒羽根のセンが濃厚だと思う。しかし、「清水不在」という千載一遇のチャンスに、びよよーんと跳躍するとしたら石川亮じゃないかな、と、まぁヤマ勘を働かせた。