グッズを通じてファンの日常生活の中に横浜DeNAベイスターズを――目指すはブランドの浸透とクオリティーの向上
球団にとって「グッズ」は貴重な収入源。DeNAベイスターズのグッズも多種多彩で、そこには担当者の様々な思いが込められている。
2019/02/07
選手たちの頑張りや、ファンの熱量がグッズを生み出す
とはいえ商品開発の根幹は、やはり応援グッズであることは間違いない。特に夏の風物詩である『YOKOHAMA STAR☆NIGHT』はもちろん、昨年は日本一になった1998年シーズンのスローガンを冠した『GET THE FLAG!』というイベント時のグッズ販売がおおいに盛り上がったという。
また他球団にはなかなかない独自路線として面白いのがオンラインショップで受注販売している『B☆Tハイライト』だろう。
これはホームの試合において、サヨナラゲームなど象徴的な勝利や選手が記録を達成したり信じられないような活躍した際に、それを記念して試合後すぐに製作・販売される商品である。例えば昨年の7月20日の阪神戦で桑原将志がサイクルヒットを達成したが、萬年さんたちは試合後すぐにデザインを出し、瞬く間にTシャツやタオルを商品化し、ウェブ上で受注を開始した。
「『B☆Tハイライト』の目的は、テレビやスタジアムで観戦いただいたお客さまの熱量が下がらないうちに、試合を振り返っていただけるような商品を出すというのが狙いです。ぜひ盛り上がりを共有してもらいたい。いつ何が起こるかわかりませんから、私たちもゲームから目が離せないんですよ」
もはやグッズ開発もライヴ感やスピードが求められる時代なのだろう。選手たちの頑張りや、ファンの熱量がバラエティ豊かなグッズを生み出していく。
さて、あらゆるアプローチを試みるDeNAベイスターズのグッズ開発であるが、今後はどのように展開していくつもりなのか。
「先を見据えるという意味では、今年はラグビーのワールドカップが横浜でも開催されますし、2020年の東京オリンピックでは私たちの本拠地、横浜スタジアムが野球・ソフトボールのメイン会場になります。世界的にも“横浜”という場所が注目されることになりますから、私たちとしては、横浜にはクールでセンスのいい野球チームがあるという印象を国内外の方々に持ってもらえるように、驚きのあるカッコよくてカワイイ商品を作っていけたらなと考えています」