”新平成の名勝負”森友哉対大谷翔平 90年代半ば生まれの野球ドラマの幕開け【えのきどいちろうのファイターズチャンネル#4】
14日、札幌ドームの対ライオンズ戦、4連敗で3位に転落したチームを大谷翔平が8回1/3を1失点の好投で救った。
2015/05/16
ベースボールチャンネル編集部
大谷筆頭に90年代半ば生まれの選手が頭角をあらわす
と、迫力満点の投球を見せた大谷だが、ヒーローインタビューでは「全体的にいちばん悔しいマウンドだったかなと思いました」とぜんぜん納得いってないコメントなんだなぁ。完封したかったと顔に書いてある。
実は9回の降板劇には、もうひとり「名勝負もりあげ2.0」なヤングプレーヤーが関与している。高卒ルーキーの淺間大基だ。一死、四球のランナーを1塁に置いた場面で、浅村栄斗のライトライナーに飛び込んでしまい後逸(「死にたかった」という迷コメントを残している)、これで大谷は降板、クローザー・増井浩俊にマウンドを譲る。で、ウイニイングボールは再び、ライト淺間のところへ飛んだ。これもライナー性の大飛球だ。淺間は命がけでこれをキャッチ、どうにか大谷の勝ちを消さずにすんだ。
僕がいいなぁと思ったのはお立ち台で大谷が、殊勲打のハーミッダ、好救援の増井と並んで(ウイニング好捕の)淺間の名を挙げ、感謝を伝えたところだ。淺間の無謀なダイビングは状況判断のミスだったが、大谷はこれをかばい、あくまで先頭打者・秋山翔吾に自分が出した四球を悔やんだ。あぁ、淺間は後輩なんだなぁと思う。学年でいえば大谷の2つ下、森の1つ下。もうアレですよ、90年代半ば生まれの野球ドラマが本格的に始まっているんだ。それを実感させてくれた試合。
僕は淺間や高濱祐仁(ともに横浜高→日本ハム)、宗佑磨(横浜隼人→オリックス)が見たくて、去年は高校野球の神奈川県予選に日参していた。まさか淺間、高濱が揃ってファイターズに来るとはなぁ。だから今年は鎌ヶ谷が楽しみだったんだけど、淺間はもう立派な1軍の戦力になっている。あれだけセンスを持ったバッターはなかなかいないよ。いつかファイターズの3番を打つだろう。
交流戦で感じる「他流試合」 ファイターズ野球の魅力はどん欲に進塁する走力だ【えのきどいちろうのファイターズチャンネル#5】
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